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2014年9月7日 - 2014年9月13日

2014年9月12日 (金)

山内氏城跡(三重県伊賀市)

城跡は三重県伊賀市下友田にあって、先にリポート掲載を終えた雨請山城からみて東端枝尾根上に位置しており、その名が語る様に雨請山城を詰城とした、山内氏の居館跡と伝わっている。

城跡を訪れるには、一部雨請山城と共通する登城ルートとなるので、訪問ルートの説明は割愛させて頂くが、集会所からは登城ルートに示した赤ラインを辿って頂ければよい。途中分岐地点に山内氏石碑が建立されているが、傍にある道標に従えば迷わず登山口までは辿り着けよう。城跡への最短進入経路は、獣避けフェンスを開閉した先にある、雨乞山登山口道標手前(画像に注目)の畦道になるが、そこから尾根上を目指して直登すれば、数分で空堀が迎えてくれよう。

1route2_2登城ルート

6_tyokuto_kuti直登取り付き口

3_2城跡概念図




城跡の形態はシンプル極まりない事から、ほぼ概念図に近いものと思って頂いても差し支えなさそうに思うが、伊賀では定番とも言える郭四方に土塁の張り巡らされた方形居館跡思って頂いてもよいだろう。お定まりの空堀は土塁北側と西側の二方に施されているが、西側の空堀(横堀)は深さはあるが、途中で消滅した形となっており、当時は北側の空堀(縦堀)と繋がっていたとも考えられるが、これは見学者の判断に委ねられる部分となるだろう。北側の空堀は随分深さは失われているが、高低差を伴う土塁あるいはその鋭角に削り落とされた切岸と相俟って、見応えは充分なものとなっている。他見所遺構としては土塁虎口跡や、主郭側壁を形成する切岸も挙げられるが、南下段郭まで落ち込む高低差を伴う見事な切岸、あるいは先に触れた北側土塁外壁となる切岸は、間違いなく見学者の眼を楽しませてくれる筈である。

8_shukaku_1主郭内部

13_koguti_2東虎口跡見所

14_koguti_sita虎口下 

15_haigo_daidorui_2高土塁内壁

18_kita_karabori_2北側土塁と空堀見所

23_minami_heki南切岸見所

25_minami_kaku南郭

現状(六月)城跡は、載せた画像でお分かり頂ける様に、植林地にあるお陰で蔓延る草木は少なく、更に見通しは利き、遺構見学とすれば判別確認もし易い、非常に楽しめる状況にあると思って頂いても良いだろう。ただ全体的に地表風化は進行しているので、想像に委ねられる部分(郭内部や土塁の形状、空堀の形状)は多く、これを機に臨まれる方には見学し易さも含めて、是非見たままを楽しんで頂きたいと思えたのである。山城巡りとすれば効率の良い、雨請山城と併せた二城同日訪問は充分お薦め出来るだろう。

2014年9月 8日 (月)

伊賀の士豪等が立て篭もった山城 雨請山城跡(三重県伊賀市)

城跡は三重県伊賀市下友田にあって、標高268mの「雨乞山」山頂に位置している。城史に関しては、伊賀の乱においてこの山を詰め城として、一族や近隣の士豪と共に立て篭もった山内氏の活躍が伝わっているが、その後の詳細は不明

城跡を阪神側から訪れるには、名阪国道「下柘植」ICが最寄の乗降口となるが、そこからは133号線に進入して北上すればよい。ルート図中にある鞆田橋から673号線へ左折すれば、今回車を預ける事になる集会所までは直ぐの距離にあるが、その駐車場の片隅には登山道を示した案内板が掲げられているので、それに従えば迷わず山頂までは辿り着ける筈である。ちなみにルート図中に示した山内氏城(居館跡)のリポートはこの後になるが、直接山頂を目指すのであれば、15分程度の所要時間と思って頂ければ良いだろう。

1route2登城ルート

9登山口

2_1山頂案内説明板より

3_s城跡概念図




城跡の形態は、山上本郭群だけを記した概念図を参考にして頂きたいが、山頂を主郭として東側に郭を六段程度重ねたものであり、その本郭群両端、あるいは郭間に空堀の類は施されてはいないようである。土塁は痕跡程度のものを主郭東端で確認出来るが、造成整地後の残土とも見受けられるものであり、これは見学者の判断に委ねられるだろう。切岸は東郭群における郭境、あるいは側壁で状態の良い明瞭なものを拝めるので、遺構見学とすれば何とか面目は保たれると言ったところか、、、、尚、登山道を少し外れた二箇所の東尾根(ルート図参照)では、居館跡とも推察される土塁の施された広い郭跡(画像に注目)、更にその直ぐ南側尾根では、切岸跡の明瞭な砦跡(東出郭)を眼にする事が出来るので、この山城の本質を究めたい方には、道中直ぐの距離にあるので、ついでにそちらまでは足を延ばして頂きたいと思うのである。

11_sita_kyokan土塁の施された居館跡か見所

14_higasi_demaru_1東麓出郭切岸

22_higasi_dankaku_gun_226_kaku_2山上東郭群

25_sokuheki切岸見所

33_shukaku


主郭



現状(六月)城跡は、山頂に史跡としての案内説明板が備わっている様に、史跡見学としては、それなりに見て回り易く整備された状態にある。恐らく四季を通して見学し易い状態は維持されているものと察せられるが、山上を削平しただけに終わっている城郭に、縄張り妙味までは求められず、山城ファンの方にとっては残存遺構に過大な期待を持って臨まない事が肝心となるだろう、、、城跡を個人的に評価するのであれば、遺構見学とすれば随分味気ない気がしないでもないが、当時に思いを馳せることの出来る城郭遺構が、軽い山登りで楽しめる事、切岸の醍醐味には触れられる事、見通しの利く山頂に佇めば充分臨場感は味わえる、あるいは登山道で迷わず登れる事なども理由にすれば、少ない材料ではあるが、史跡ファンの方も含めて充分薦め出来る山城の一つと言えようか。山城ファンの方に限れば、先に触れた山内氏城と併せた城跡巡りは是非お薦め!

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