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2014年8月 7日 (木)

縄張り変化に富んだ大型の山城 松尾寺城跡(兵庫県豊岡市)

城跡は兵庫県豊岡市下宮にあって、標高130m地点に位置する山上本郭群を頂点として、南東側に枝尾根を延ばした尾根上も含み、その尾根に挟まれた谷状地形に規模の大きい郭を配した、非常に郭占有面積の大きい大型の山城である。城史に関しての詳細は不明であるが、規模やその様相から察すれば、城郭寺院と位置付け出来るのかも知れない、、

城跡を訪れるには、既にリポート掲載を終えた鎌田城を起点とすれば、その所在位置が分かり易い事から、訪問ルートの説明は割愛させて頂くが、「ナフコ」のある国道178号線からはルート図中に示した赤ラインを辿って頂きたい。登城入山口は鉄塔の聳える南側(画像に注目)で、鉄塔まではメンテナンス山道を利用して上り、そこから尾根に沿って北上を続ける事になるが、30分程度で迷わず山上本郭群へは辿り着ける筈である。ただし尾根上移動距離が長い事から、下山時迷わない為にも要所にマーキングは絶対必要!ただ大型虎口(推察)の設けられた東麓から、直接方形郭を目指して上る事も可能とは思えたが、、、

1_route登城ルート

3_2城跡概念図

 

城跡の形態は、自身が今回踏破した範囲と、眼に留まった遺構を記した概念図を参考にして頂きたいが、起伏に富んだ山容や、山上から中腹、更に東麓にかけての縄張りが、広域に渡り過ぎ(推察)という事もあって、その全ての尾根上を踏破する事は叶わなかった。よって山上本郭群あるいは居館跡とも呼べそうな方形郭以外の郭群に関しての形状や規模、あるいはその形態に関しては少し想像を膨らませて頂きたい。見所遺構は概念図中に記したつもりだが、本郭群背後に刻まれた二連の堀切や、中腹郭群(僧坊跡かも?)中にある方形郭における見応えのある高土塁、及びその背後に施された空堀(横堀)といった事になるだろう。当然尾根上における郭跡も含めて鋭角に削り落とされた切岸も挙げられるが、とにかく状態の良い方形郭周りの遺構は決して見逃してはならない!そこから更に東麓に向いて下りれば、大型の土塁で形成された虎口跡(推察)も窺えるので、時間に余裕のある方は、是非この辺までは足を延ばして頂きたい。

20_kaku_dorui_1中腹尾根郭奥の土塁見所

22_karabori中腹尾根空堀

24_kirigisi中腹尾根郭切岸見所

31_shukaku_heki山上主郭の切岸見所

32_horikiri_2北堀切見所

50_6方形郭の奥、高土塁 見所

50_1高土塁背後の空堀見所

50_13空堀背後

50東麓の推定虎口跡 見所

 

現状(四月訪問)城跡は、直登道中も含めて蔓延る木々は比較的少なく、山城としては文句の付けようのない、見学し易い状態が自然維持されている。ただし山上本郭群に関しては、築城時期が少し遡るのかもしれないが、中腹郭群と比べれば遥かに地表風化は激しく、多くの木々が蔓延り、郭跡も含めて段郭境や僅かに窺われる土塁虎口跡などは、非常に曖昧なものと思って頂きたい。縄張り内全てを踏破した訳ではないので、今回は城跡を個人的に評価するには少し抵抗があるが、上記に挙げた全ての見学材料、あるいは変化に富んだユニークな縄張りプラン、郭跡に佇んだ際の圧倒的臨場感、それに見学し易い状態の良さまで含めれば、自ずと「是非お薦めしたい山城の一つ!」という事にはなるだろう。

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