殿田城跡(京都府南丹市)
城跡は京都府南丹市日吉町殿田にあって、二方を川に挟まれた殿田集落の西側に聳える、標高約280mの険峻極まりない山頂に位置しており、その東麓にはこの地を所領とした梅若家の菩提寺でもある曹源寺が建立されている。尚、この梅若家は明智氏の家臣梅津氏が改姓したもので、ネット上でアクセスすれば明智が滅んだ後の事に関しては分かるとは思われる。尚、御住職から聞き及んだ話によれば、梅若氏の墓所及び屋敷跡は線路を隔てた東対岸に今でも残っており(林藪となっている)、かつては井戸跡まであったそうである。ちなみにこの山頂に位置する山城は光秀の築いた砦跡と伝わっているとの事、、、
城跡を訪れるには、県道19号線に進入する事が先決となるが、先に触れた曹源寺を目印として目指せば分かり易いだろう。殿田集落に入ればルート図を参考にして頂きたいが、車は図中に記した広い路肩に停めれば問題はないだろう。直登取り付き口は寺院背後の集合墓地としたが、ここから山頂までは激斜面ではあるが、前の開けた植林地となっているので目標は定め易く、休まず上れば20分程度で山頂までは辿り着ける筈である。ただ登山する覚悟は必要!
城跡の形態はほぼ概念図に近いものと思って頂いても差し支えないと思うが、段差程度の郭境で区画された本郭群の南北両端は、山城の定番とも言える堀切で遮られた形となっており、櫓台と呼ぶに相応しい小規模な土塁壇背後には土塁跡、更にその背後には縦堀を伴う空堀が施されている。低土塁は本郭群西側を覆う形で施されているが、蔓延る矢竹によって判別はし難いものと思って頂ければよいかも、、、、本郭群から山上尾根を更に南に移動すれば、城域南端における最後の堀切とも呼べる、明瞭な片堀切(縦堀)を眼にする事が出来るが、本来は尾根を遮断する形の堀切だったのかも知れない、、、私見になるが山林作業用に埋められた可能性あり。北端にも堀切が施され、更にクランク状になった溝程度の空堀も眼に留まったが、現状余りにも浅く、機能の想像はほぼ見学者の想像に委ねられるだろう。
東側縦堀見所
現状(四月訪問)城跡は、無名に近い山城としてみればそれなりに見学し易い状況にあると思って頂いても良いが、山上郭群自体が東側斜面にずれ動いた形(御住職の見解)となっており、それに加え地表風化も激しく、更に蔓延る矢竹で地表の露見していない箇所も多々あり、曖昧な本郭群の郭区画、あるいは形状に関しては推察を交えたものと思って頂きたい。城跡を個人的に評価するのであれば、自分を含めた激斜面登山に慣れた山城ファンの方には、楚々とした山城の風情が味わえる事、更に三本の空堀と土塁が拝める事を理由にすれば、充分お薦め出来る山城とは言えるが、状態や規模、あるいは縄張り妙味までは問わない事が大前提となろう、、、
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コメント
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TAKUさんこんにちは!猪名川町のイッシーです!丹波地方の山城跡探訪ご苦労様です!殿田城跡も素晴らしい土の山城跡ですね!探訪したいと思います!また南丹市園部町天引には天引城跡に天引高山城跡があります!天引城跡は切岸、広大な郭跡がありましたが植林地の為に地形改変された可能性があります!また目の前を川が流れて天然の堀がわりになっています!また天引高山城跡は探訪していませんが石垣跡と郭跡があるそうです!また探訪しましたら御報告させて頂きます!
投稿: イッシー | 2014年7月 2日 (水) 16時29分
takuさま
南丹市訪問時に訪問しました。ここはtakuさんらしいかなりの激斜面でした。3年前の登城ですが、憶えていらっしゃるでしょうか。
でも仰る通り視界は開け、植林地なので、藪漕ぎはないにしろ、地面が砂地で結構滑りました。
登りは15分。下りは慎重に降りざるを得なかったので20分強かかりました。
激斜面との戦いを終えた後に小さな砦程度の遺構ですが、左側の少し荒れた藪向こうに行くと小さな堀切が見え、疲れが吹っ飛びました。
達成感と根性肝試しを体験できる快感を得ることができました。ありがとうございます。
南丹市の城址を私なりに振り返ってみました。
過去47城址訪問しておりました。
独断と偏見ですが、
印象に残ったのは(印象という意味では遺構だけでなく、激斜面との戦いも含まれます)
田原、神吉、新庄、黒田山、野化館、東胡麻、塩貝、猪倉、殿田です。
近くに居てこれだけ楽しめたのは幸いでした。
私の関西最終日が7月1日に決まりました。その間、週末は7回あります。結構所用があって、そのうち関西に居るのは3回か4回の予定です。
天候が良ければ、未訪の京丹後市、宮津、亀岡市を訪問したいと思っております。勿論Hpを参考にさせて頂きながら。
投稿: ヒデ | 2016年5月13日 (金) 08時32分
TAKUです、この頃から膝に不安を抱えながらの登城となったせいか、この山城は忘れもしませんが、かなりの激斜面を休憩を挟みながら登った記憶があります。休憩とは言っても、激斜面に生える木によりすがりながらといった事になりましたが、、、
遺構に見応えまでは望めませんでしたが、他の山城と併せた訪問は、とても有意義な山城巡りでした。
ヒデさんの挙げられた山城はどれも私の記憶には残っております。最近忘れっぽくなったとはいえ、どの山城の縄張りも比較的頭に直ぐ浮かんできますが、自身一番ウエートを置いている趣味である、山城巡りに関してだけは案外覚えているものですね。
それにしても以前コメントを頂戴した亀田城は、野化館同様今でも直ぐ思い出します。状態もよく、大空堀と大型土塁は正に圧巻でしたね~ 凄い!の一言でした。
投稿: TAKU | 2016年5月14日 (土) 12時35分
takuさん
コメントありがとうございます。やはり記憶ありましたですか。!
前投稿でもう一つ忘れていました。登城後寺院を探索していたところ住職に声を掛けられ会話。
最近この砦に登った人は見かけないそうです。そして少し前は珍しい花が咲き誇っていたが その花はありましたか?
と質問。私からはこの砦のお陰で達成感と根性がキープできるし、荒れ始めているからその環境に感謝ですと対応しました。
ちょっとした地元会話は城址巡りの冥利の一つですね。
亀田城址もそうでした。すみません。老眼とボケで印象城址から漏れてしまいました。ご指摘ありがとうございます。様様の思い出一杯の南丹市でした。
今日は親戚の法事で長野県を訪れています。チョッピリ城址訪問しました。心の中では私が予定している関西にいる間でいけそうな週末に雨が降らない様にという心境です。
投稿: ヒデ | 2016年5月14日 (土) 17時35分