谷内城跡(京都府京丹後市)
城跡は京丹後市大宮町谷内にあって、集落東側に突き出した標高144m丘陵先端部にあり、私見に基づくものになるが、標高180mの山頂に更に物見を構えた二段構えの城郭と推察されるものである。城史に関しての詳細は不明であるが、既にリポート掲載を終えた谷内北城こと鶴賀城から見れば山上詰城とも察せられる事から、山口氏の居城と言えるのかも知れない、、、
城跡を訪れるには、先に触れた鶴賀城を起点とすれば分かり易い事から、訪問ルートの説明は割愛させて頂くが、直登取り付き口は川の流れる真南側で、今回は標高180mの山頂から城跡の位置する西側尾根に向いて下る探索ルートを選択した事から、細かいルートはルート図中には示さなかった。山頂までは激斜面となっており、更に藪漕ぎも含めて20分以上は要したので、、、
登城ルート
城跡の形態は、今回余りにも藪化が深刻化していた事により、郭内をくまなく歩き回ることも、視認による遺構の判別確認も困難を極めた事から、城跡概念図は最後まで描き切れなかったが、小規模な主郭には土塁が付随しており、その背後には堀切が施されたものである。主郭から西側斜面に向いては小規模な段郭群が形成されており、北側斜面には取り合えず土塁跡が目に留まる付郭を目にする事が出来るが、切岸まで含めた全体像を覗う事も出来ない藪化を思えば、屹立する切岸の醍醐味に触れる事はほとんど出来ないだろう。更に西側斜面中腹にはそれなりの規模を有する郭跡が数段あるが、それが城郭遺構か否かの判断は、全て見学者に委ねられるだろう。
西中腹郭
尚、私見により物見郭とした山頂部には、明瞭な二段の削平地、更にその郭北側には土塁跡(画像参照)らしき構築物があったので、城跡の本質を極めたい方には、参考物件程度にはなるかも知れない、
山頂部物見郭(推察)
現状(八月訪問)の、郭内に進入する事も拒まれる進行した藪化を思えば、間違っても是非お薦めの山城とは言えないが、自分も含めた藪漕ぎをものともしない山城ファンの方だけに限れば、それなりに満足感は味わえる様な気はした、一言で城跡を語るのであれば、非常に残念な山城!と言う事になるのかも、、、
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