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2012年9月12日 (水)

浜谷城跡(兵庫県篠山市)

城跡は兵庫県篠山市西浜谷にあって、既にリポート掲載を終えた遊谷城からみれば、南西側の低丘陵先端部に位置している。城史に関しては別称としての藤井館跡が示す様に、藤井氏の居館跡と伝わるが、この築城環境を思えば、自ずと遊谷城の城主が藤井氏、あるいは重臣の一人と考えてよいのかも、、、、(推察の域は出ないが)

城跡を訪れるには、先に触れた遊谷城を起点とすればその所在位置は一目瞭然とも言えるので、城跡までのアクセス方法は割愛させて頂くが、「篠山署」を目印として目指せば分かり易いだろう。篠山署からは登城ルート図、あるいは概念図に示した取り付き口を参考にして頂ければ、直ぐに主郭までは辿り着ける筈である。

1route 登城ルート

9 進入経路

3h 城跡概念図

城跡の形態は概念図が示すが如く、高土塁を伴う方形居館跡と思って頂ければ分かり易いが、直ぐ傍まで耕作地(水田)や工場が迫った現実を踏まえれば、主郭二方に残存する高土は、本来なら四方を廻っていたもの、あるいはその四方に施されていたと思われる空堀などは、当然消失(北側と西側へ排水溝として痕跡が残る)したものと考えて良いのかも知れない、、、概念図に示したまでが、自身が当時の城郭遺構と判断したものであるが、明瞭な虎口跡ですら祠参拝用の出入り口に思えてくるのである。見所遺構を挙げるのであれば、当然高低差(外壁約5m)を誇る見応えのある土塁とその切岸という事になるが、空堀を当時のままとするには少々無理があるので、これは見学者の判断にお任せしたい。縄張り上の必然性から考えれば、充分空堀とは思えるが、、、

10_heki 主郭切岸

13_dorui_kitaheki_2 高土塁外壁見所

14_dorui 土塁上

16_shukaku_4 主郭内

17_koguti 虎口

21_karabori_ato 現状空堀地形

現状(八月)城跡は藪化はそれなりに進行しているが、単郭構造のシンプルな城跡という事もあって、お目にかかれる遺構も数少なく、遺構見学に差し支えるまでには至っていないと思って頂いても良いだろう。城跡を個人的に評価すれば、遺構残存度は低い(推察)かも知れないが、丹波地方では滅多にお目にかかれない高土塁が拝める事、それに圧倒的お手軽感を加味すれば、単独訪問としても何とかお薦め出来るかもしれない、、、。

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