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2012年9月15日 (土)

砦規模ではあるが佇まいが値打ち 水牢古城跡(大阪府豊能郡)

城跡は大阪府豊能郡豊能町野間口にあって、当時は野間口集落あるいは遠く余野集落まで見通せたと察せられる、標高527mの山頂(水牢古城山)に位置している。城史に関しては能勢氏の庶流が築いたものと伝わっており、既にリポート掲載を終えた水牢城こと余野本城は、その後裔となるものと考えれば良いのかもしれない。

城跡を訪れるには、先に触れた余野本城(水牢城)を起点とすれば分かり易い位置にある事から、城跡までのアクセス方法は割愛させて頂くが、国道423号交差点「妙見口」からは登城ルート図を参考にして頂きたい。尚、今回の登城においては、「清滝バス停」付近から山頂までは、尾根を辿れば迷わず辿り着けると思われたことから、敢えて直登を選択したが、地図上の登山道が示す様に、山頂で偶然出会った登山パーティーの方から、南尾根側からは登山道で上れると聞いたので、今回の直登ルートは取り合えず参考程度にして頂きたい。ちなみに直登ルートでは踏み跡も僅かに残っており、木々の隙間を縫っての登山(藪漕ぎまでは至らず)は余儀なくされるが、10分内で主郭まで辿り着けた事だけはお知らせしておきたい。

1route 登城ルート

5 直登取り付き口

3 城跡概念図

城跡の形態は、アバウトに描いた概念図に限りなく近いものと思って頂いても差し支えないとは思うが、全長30m程度の砦規模の山城である。郭西側に施された地表風化の激しい分厚い土塁(高低差は失われている)が、唯一この地を城跡として物語るものでもあるが、未だほぼフラットに自然維持された見通しの利く郭跡(意外!)に佇めば、充分当時に思いを馳せる事も可能であり、臨場感も同時に味わえるはずである。主郭東側斜面においては明瞭な切岸、あるいは狭小腰郭跡を眼にする事も出来るが、斜面上で縦堀あるいは尾根を断つ空堀の類は確認出来なかった。恐らく最初から施されていなかったのだろう、、、、

8_kirigisi_1 切岸跡

9_shukaku 見通しの利く主郭

9_shukaku_kita 主郭北側

12_dorui_2 土塁跡見所

14_kosi_kaku 腰郭

現状城跡は山頂に三角点がある事から、トレッキングを目的とした方々も少なからず訪れる様に察せられたが、無名に近い山城としては、非常に見学し易いコンディションの下にあると思って頂いてもよいだろう。城跡を個人的に評価すれば、残存遺構は郭跡を除けば切岸及び土塁のみであり、縄張り妙味は感じられず、更に規模は小さく、遺構見学だけを目的とした訪城とするのであれば、落胆する事は必至の山城とも言えようが、小規模ではあるがほぼ完存に近い縄張りの値打ち(史跡価値)、見学する分には非常に味気ないが、このほぼ全体像の窺える楚々とした佇まいを思えば、北摂の山城に興味を持たれている山城ファンの方々に対してだけは、充分お薦めは出来るだろう。史跡ファンの方々にも、この山を古城跡と知った上で、トレッキングついでに山城見学を楽しんで頂きたいが、、、

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コメント

takuさま
いつもありがとうございます。ここもついでに訪れました。予めのtakuさん情報によると南尾根筋からの方が楽そうなので、少しでも足を軽くするためにトライしましたが、雪(といっても登城には問題ありません)が少しふぶいていてどこの尾根かが分からず(なぜか、偶然このような季節にある登山者と会いびっくり)、南尾根筋からは諦めバス停近くから直登をしました。

倒木多く歩きにくいですが、それほど激斜面ではなく、わずかながらの踏み跡あったので、迷うことなくたどり着けました。新雪のため私は10分では無理で13分ほどかかりましたが。小さな主郭には誰が枝に結んだのかわかりませんが、小さな木片で「水牢古山」がぶら下がっており、主郭にたどり着いた認識できました。

短い時間でしたが、自分なりの天空の城を味わうことができました。ありがとうございます。

TAKUです、登城後のコメント拝見させて頂きました。
ヒデさんも私同様、楚々としたマイナーな山城にロマンを感じる事の出来る方だとお見受けしましたが、同じ感動を共有出来、自身も非常に満足しております。
今回山城巡りをされた三城共に、遺構見学としては削平地だけに終わったものでない処が、値打ちであると心得ますが、登山道もなく直登までして訪れる方は年々少なくなっていると感じます。
冬季訪問は、夏季と違って葉の生い茂る木々も少なく、遺構見学もし易いのですが、枯れた鋭い枝先などは非常に危険なものとなり得ますので、是非注意して楽しんで下さい。
残雪の残る山城跡は、遺構見学とは別に風情も味わえるので、個人的にはこれからの山城巡りは、非常に楽しみなところではあります。

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