下見砦跡(大阪府豊能郡)
城跡は大阪府豊能郡能勢町宿野にあって、54号線沿いにある「西方寺」背後の丘陵上(比高約80m)に位置している。城史に関しての詳細は不明
城跡を訪れるには「能勢町役場」を目印として向かえば分かり易いが、54号線沿いにある「中宿野バス停」脇が登城スタート地点となる。バス停より北進すれば右手に直ぐ小さな山道が目に留まるが、そこから右斜面に取り付いて上れば、10分内で主郭までは辿り着けよう。道中藪漕ぎまでには至っていないが、急斜面に蔓延る木々の隙間を縫いながらの直登は余儀なくされよう。尚、車は先に触れた西方寺の駐車場に一旦預ける事になる
城跡の形態は、ほぼ概念図に近いものと思って頂いても差し支えないかも知れないが、地形に任せたまま痩せ尾根上を削平しただけに終わっている様は、砦とするに相応しく、郭総全長はそれなりのものがあるが、削平された郭跡を除けば、東尾根を断つ空堀(僅かに土橋の痕跡)が唯一判別確認可能な遺構と思って頂いてもよいだろう。もちろん判別可能とは言っても、それなりに地表風化は進行しているので、明瞭なものとは言えないのだが、、、
現状(六月)城跡は、藪化は当然進行中にあるが、比較的木々の少ない郭内の移動は容易く、西先端部の狭小郭跡から東空堀までは難なく見て回れる状況にある。空堀から更に東側へも削平地は続いているが、東へ向かうほど藪化は深刻化した状態にあるので、この城跡に関しては他に遺構も期待は出来ず、深く探索する値打ちはないのかもしれない、、、、ただ寺院直ぐ北背後の尾根上に規模の大きい削平地が窺われた事だけは報告しておきたい。
城跡を個人的に評価すれば、既にリポート掲載を終えた宿野城を始めとした、能勢町における山城巡りの一環とすれば、何とか訪れる理由も生まれてくる城跡といったところか。
« 丹後田原城跡(京都府宮津市) | トップページ | 畝状空堀群と二重堀切が見所 丹後菅野城跡 »
「大阪府の山城跡」カテゴリの記事
- 能勢 井内城跡(大阪府豊能郡)(2012.10.04)
- 陣城の如き広大な郭跡が特徴 岸本屋敷跡(大阪府豊能郡)(2012.09.30)
- 城ノ腰城跡(大阪府豊能郡)(2012.09.27)
- 高山二城の中の一つ 高山城跡(大阪府豊能郡)(2012.09.18)
- 砦規模ではあるが佇まいが値打ち 水牢古城跡(大阪府豊能郡)(2012.09.15)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
TAKUさんこんばんは!猪名川町のイッシーです!下見砦跡に行かれたのですね!藪化が進行中の砦跡になり探訪するのに難儀した砦跡です!また西方寺の西側の尾根には井内城跡があります!空堀がありまた井戸跡らしき遺構などもありました!下見砦跡からひたすら尾根を進み途中にある平坦地形がある尾根のある場所からさらに進んで行くと右手に井内城跡がある尾根にたどり着けます!是非探訪してみてください!今後とも応援致しております!
投稿: イッシー | 2012年7月15日 (日) 23時15分
先週末は近場の大阪府北部の未訪問のマイナー城址を訪れていました。幾つかは参考にさせて頂きました。雪は問題なく、但し寒かったので、前日客先会合で飲んだ結果の二日酔いが一気に吹き飛びました。寒さの効用を感じております。
この砦は藪漕ぎはそれ程ではありませんが、かなりの激斜面でワクワク。激斜面後の、到達はこの城に限ったことではないのですが、達成感を味わえます。遺構は大したことないのですが、天然巨岩が程よく残っていて、砦の機能には十分と思いました。又立っている木も朽ちているのが多く、ここを訪れる城マニアは稀だと思いますが、逆に歴史ロマンを感じました。
ありがとうございます。
投稿: ヒデ | 2015年1月19日 (月) 14時16分