黒井城砦群の一つ 多田砦跡(兵庫県丹波市)
城跡は兵庫県丹波市春日町多田にあって、「円光寺」背後の丘陵上がそれにあたるものであり、先にリポート掲載に及んだ兵主神社西砦からみれば、山頂中央部に位置する黒井城を挟んで、真反対側の東側に位置している。この砦跡も黒井城を中心として、四方枝尾根末端部に至るまで張り巡らされた、城砦群の一角として機能していたものと察せられるが、その詳細は不明でもある。
城跡を訪れるには、ルート図を見れば直ぐお分かり頂ける様に、「円光寺」を目指して車を走らせれば良いが、寺院駐車場脇には「城山登山口、多田砦」の標識が新設されていたので、昔と違ってその登山口は直ぐ分かるだろう。ここから山道に任せて上れば、5分とかからず砦跡には辿り着けるが、現状残念な事に、この地が砦跡といった道標は掲げられてはおらず、僅かにその痕跡の残る土橋状の地形、僅かな縦堀に繋がる空堀跡(画像に注目)で、その城域なり縄張りを、判断して頂くしか手はなさそうに思われた。もちろん遺構標識も掲げられてはいないので、多くの山城遺構に接して来た方でないと、この僅かな空堀跡の痕跡、あるいは僅かに窺われる帯郭の切岸などは、到底判別出来ないのが現状と思って頂いても良いだろう。
現状(12月)城跡は、登山道が多田砦跡を通過して、黒井城のある山頂まで繋がっている事もあって、比較的見て回りやすい状況にはあるが、登山道から一旦外れると、斜面上は下草が多く蔓延り、郭内は藪化も風化も相当深刻化した状態にあり、とても郭構成であり郭形状までは掴み切れない状況にある。よって今回も確かな縄張りは掴めなかったが、砦跡を思えば縄張り妙味までは望むべくもなく、個人的には初回訪問時における状況などは、記録にも記憶にも残っておらず、圧倒的お手軽感から西砦見学ついでの再訪という形になったが、これを機に訪れる方には、黒井城砦群の一角に佇む程度といった、割り切った訪問が肝心である様に思えたのである。
近年の城跡ブームに乗って、やっと女性も含めた多くの方が見学に訪れるようになった黒井城跡ではあるが、時代の移行と共に平行して、城跡の保全整備もしっかり行われており、今となっては見違えるほど見学し易い山城に変貌を遂げたが、一山城ファンとしては、築かれた時期の少し遡る、遺構残存度の高い「西ノ丸城」までを、是非保全整備の対象として頂きたいと願わずにはいられないのである。
尚、一昨日リポート掲載を終えた兵主神社西砦の中で、リサーチ不足のせいもあって、その識別呼称も掴めず、取り合えず東砦(仮名)として紹介した山城は、黒井城主赤井氏の末裔にあたる、赤井氏より寄せられたコメントにより、丹波史においては、「行者山砦」と識別呼称が付けられた山城という事が分かりましたので、ここでお知らせしておきたいと思います。その山上主郭に祀られてあった祠は「役の行者」であったものと思われます、、
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