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2012年1月 3日 (火)

新しく発見された山城! 堂屋敷南城砦跡(京都府福知山市)

この城跡はタイトルに記した様に、最近新しく発見された山城であり、何時も鮮度の高い城跡情報をブログに対しても、個人的にも頂戴しているS氏から、既に踏破確認された上で、その実態を聞かされたものでもあるが、情報を得て数ヶ月経った今回、やっと訪問する事が叶えられた。訪問結果としては、その情報通りに小規模ではあるが、主郭三方に土塁が施された、しかもその南北には堀切まで備えた見事な城郭遺構と巡り合える事となった。尚、この城砦群に関しては、新しく発見された山城という事もあって、現在識別呼称も分からぬ状況にあるが、今回は標高375mから西側の峰までを城域(推察)とした堂屋敷城との関連性、あるいは城跡がその南尾根先端部と中腹尾根上に位置する事から、堂屋敷南城砦群としてリポート掲載に及んだ。何れ京都府埋蔵文化財研究会によって、識別呼称は付けられるものとは思われるが、、、

城跡は京都府福知山市牧にあって、先に触れた様に、標高375m地点にある堂屋敷城から、真南側に向いて延びる尾根上にあり、それと分かる削平地や砦跡まで含めれば、最低四箇所に城跡遺構は現存しており、今回リポートに及んだものは、その中でも遺構の判別し易い南先端部に位置する郭群、その直ぐ東側に位置する砦跡、更に中腹に位置する郭群と言う事になるが、自身が踏破した限り、この城砦群は別尾根にも郭が展開されていると察せられる、概念図に示しただけには決して終わらない、巨大城砦群の一つと自分の目には映ったのである。

1route_3 登城ルート

5zx 遺構群の位置遠望

3_2 南麓尾根先端郭群概念図

今回この城砦群に関しては、砦跡も含めた三城のリポートとなり、記事も少々長くなる事から、随分割愛させたものにさせて頂くが、見所遺構及び形態共に概念図を拝見して判断して頂きたい。特に南先端郭群としたものは、二重堀切、横堀、三方を巡る低土塁跡、鋭角に削られた切岸といった具合に、小規模ながら見所遺構も数多く、遺構としての見応えも抜群(特に二重堀切)であり、更に藪化までには至っていない状況もあって、縄張りプランも含めて間違いなくお薦め出来る城跡の一つであると、自分の目には映ったのである。便宜上の規模の大きい中腹郭群にも堀切は施されているが、高低差を誇る郭切岸なども、充分醍醐味は感じられる筈である。

14

南端の空堀道凄い!

47_2 主郭内部の状況

49_higasi_karabori_1 東側の土塁及び横堀見所

50_4 主郭背後の堀切見所

10_1 52_1 北端の堀切見所

3d 中腹郭群概念図

62 中腹郭群(下段郭)

67_45x35m 中腹郭群(主郭)見所

72_2 中腹郭群上斜面の堀切見所

ちなみに東砦跡と察せられた大規模な削平地にも、北側尾根を断つ空堀が備わり、土橋地形や直登道中における明瞭な縦堀と共に、決して見逃せない遺構と見たので、更に時間と体力に余裕のある方だけにはお薦めしたい。とにかくこれを機に訪れる用意のある方には、是非ルート図に緑色で示した山頂(大規模な削平地)までは、踏破確認して頂きたいと思えたが、最低でも見応えのある南先端郭群だけは押さえて頂きたい、充分見学に値する素晴らしい遺構と思えたので、、、

87 東砦跡、空堀見所

90 東砦跡の背後土橋地形

城跡を訪れるには、国道175号線へ進入する事が先決となるが、北近畿丹後鉄道「牧駅」を目指せば分かり易いだろう。登城口は詳細ルート図には示したが、最奥にある民家脇から繋がる山道で上っても良いし、神社付近の斜面に直接取り付き、山道に合流しても良いだろう。そのまま山道に任せて上れば、数分で南堀切までは辿り着ける筈である。尚、ルート図に緑色で示した山頂までが、今回踏破確認に及んだ範囲と思って頂ければ良いのだが、中腹郭群までの遺構見学でほぼ体力も尽きてしまった事から、肝心の山上における堂屋敷城の実態は、規模の大きい山上削平地を覗いただけに終わり、今回はリポート出来なかったのでご容赦願いたい。何れ再訪の予定はしているが、、、、

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京都(福知山)の山城」カテゴリの記事

コメント

TAKUさんこんにちは。
堂屋敷南城群のレポート興味深く拝見させていただきました。
何時もながら、的確な遺構の紹介感心します。
さすがに規模の大きい城郭は無理として、この程度の小規模の城は今後も各地で発見される可能性はまだまだあるように思います。
私はこの正月休み中に、以下の4か所の城に行きました。
兵庫県赤穂市「鴾ヶ堂城(つきヶどう)」土塁を伴う
虎口に特徴があり行きましたが、市が公園に開発した際に、無理やり道を作った結果、堀切などが半壊状態となっていました。
揖保川町「長谷山城」山頂に数段の削平地と北側斜面に上郡郡史では20本の畝掘り、私が数えたところ15本ありました。
三重県大山田村「角部城」三方土塁囲み城で北西隅櫓台がよく残っていました。
藪がなくよく観察できました。
「井上氏城」尾根先端の土塁囲みの城で、背後(東)の空堀がよく残っています。
以上、何かの参考にと思いお知らせします。
今年もよろしくお願いします。


TAKUです、ショウカンさんコメント拝見させて頂きました。
本年度第一弾目となる城跡情報有難うございました。
長谷山城は、これからの積雪のない播磨地方の山城巡りを考えれば、非常にタイムリーな情報となりましたが、是非訪れてみたいと思っております。
伊賀地方は城跡が広域に展開されているので、現在どの地区に的を絞ってを訪れたものか、検討中にありますが、以前所在地を教えて頂いた行者山城、諸木城は、必ず訪れるつもりです。
本年も鮮度の高い城跡情報、是非よろしくお願い致します。

takuさま
いつもありがとうございます。先日の舞鶴訪問時にこのお城もお世話になりました。
この地域にしては珍しく歩きやすくそして、砦跡とは思えないほどの山城の風格。特に奥の落差ある2重堀切は涎が出そうでした。すでにこの時に足はパンパンになっていたので、さらに中腹の砦、山頂までは根性なく次回以降のリベンジとなりました。

大満足でした。

ダニ情報参考になって幸いでした。ズボンの下に更にタイツをはいておられるのでしたら、それで充分安全かと思います。
ヒデさんの精力的な山城巡りには、何時も頭が下がる思いですが、この城跡の遺構見学の醍醐味と圧倒的お手軽感は、他の山城では中々味わえないものと思えます。
砦規模の城跡ではありますが、その中に凝縮された遺構の数々は、大味な縄張りプランの二箇村城とは違った意味で楽しめた事と思います。ヒデさん的に言えば、激斜面直登がないのが残念であったものと察しは付きますが、、、(笑)
恐らく私と同じ感動を共有出来たものと思えます。次の機会があれば体力的には少しきついとは思いますが、仮名とした二砦跡から山頂に位置する堂屋敷城までは、是非踏破して頂ければと思います。
心地よい疲労感と達成感は、山城ロマンと共に間違いなく味わえると思います。

takuさま
リベンジを強く推薦されたこともあり、先日福知山市の龍ヶ城址訪問時にリベンジをトライしました。
途中の遺構をもう一度見たかったので、2砦跡からではなく、前回断念したルートでトライしました。

思い出深い南郭(堀切、土塁、竪堀等満載)を経てなんとなくある天然堀切道を頼りに北上、途中堀切、竪堀、切平地等山城らしい遺構フンダン。約45分もがいて主郭へ。この直前に龍ヶ城址の激斜面をやっつけたので、この城跡の斜面はだらだらに感じました。途中天然リスに遭遇。すれていないのか3分ほど睨めっこ。とても可愛い。尻尾がフワフワ。その内リス君はトコトコ木に登った。

主郭の遺構少ないが、途中の群郭はすばらしく、これらを入れると極めて広大な城郭。下りは油断して(ここは磁石、ロープ、テープ持参せず)尾根筋迷って、違うところに降りてしまったが大勢に影響はありませんでした。本日たった2城だが、他の城址を挑戦する気になりませんでしたが。龍ヶ城址の余りにも激斜面の為か2.5キロ痩せました。とても幸せです。

リベンジを推薦頂き深謝します。ここもよい思い出となりました。

龍ヶ城址のお蔭でこれ以上の激斜面は当分ないと思っているので、気が楽になっています。

今週末は久しぶりに留守宅に戻るので、長野県松本市郊外の山城を訪問しようと思っております。
松本市も郊外は結構険しい山城ごろごろで大好きです。

比高約400mほどもあるこの山城も、上るには相当きつかった記憶があるのですが、あの龍ヶ城と併せた同日訪問とは恐れ入りました。夏季訪問を選択せず、訪問時期としてはちょうどよかったのではないでしょうか。
二通りあるルートの内、どちらもたいして差がない位厳しい登山だったと記憶しておりますが、流石に龍ヶ城とは比べられませんね。
この尾根数箇所に渡って築かれた城郭を、一つの城砦群とすれば、それぞれの形態の違いから、飽きずに見て回れる、遺構残存度の高い見応え抜群の城跡、といったところでしょうか。

それから浅木城の件ですが、このところ福知山を通過する機会が少なく、私とした事がうっかり忘れておりました。ここ当分機会がないかも知れませんが、もしヒデさんが先に林道からトライされた時は、是非その時の道路状況を教えて頂ければ幸いです。

takuさま
浅木城址の件。
了解です。

今年はあちらの方に行くことはないと思いますので、来年トライしたいと思います。転勤族なので、もうリーチがかかっている以上、早めに体験したいです。

いつも言葉では尽くせぬぐらい事前予習ではお世話になっているので、このぐらいはさせていただかないと罰が当たると思っております。

山頂の西北西の地図の
等高線を見る限り、尾根筋を攻めればなんとかなりそうな気がしております。
その機会を頂き深謝です。

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