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2012年1月 8日 (日)

二本の豪快な空堀と巨大土塁は正に圧巻!野化館跡(京都府南丹市)

城跡は京都府南丹市日吉町東胡麻にあって、既にリポート掲載を終えた東胡麻城からみれば、胡麻川と山陰本線を挟んだ東側の低丘陵上に位置しており、東胡麻城同様、宇野氏の築いた居館跡と伝わっている。現地では幸いにも、館跡地直ぐ傍にお住まいの、しかもその末裔にあたる宇野氏ご夫妻から直接話しを聞く機会に恵まれたが、明治時代まではこの館跡地に本宅があり、そこで生活が営まれていたと聞くに及んだ。その後現在の敷地に居を構えられたらしいが、規模の大きい館跡地で窺われる、低草木が密生した荒れ放題の凹凸地形は、かつての庭園跡であるらしい事も分かった。尚、宇野氏ご本人は、近年ネット上で存在を知り得るまでは、自身のルーツともいえる東胡麻城を一度も訪ねた事がなかったらしいが、流石に自分自身の口からはおこがましくもあるので、その情報を発信した本人が目の前にいる私であるとはとても言い出せなかった。ただ訪問するきっかけとなった以上、「山城賛歌」のアシストとしての役割は、充分果たせていると考えても良いのかも、、、、、尚、ご夫妻はこれだけの遺構が残っていながら、史跡として見向きもされない状況を嘆いておられたが、個人的にも非常に残念な事と思えたのである。

城跡を訪れるには、先に触れた東胡麻城を起点とすれば、その所在位置も進入経路も直ぐお分かり頂けるとは思うが、県道50号へ進入する事が先決となる。集落周辺に辿り着けば、神社を目印としてルート図の赤線を辿れば、生活道路のほぼ行止り地点にある、入山口(稲荷神社への参拝道入口)までは迷わず到達出来るだろう。

1route_2 登城ルート

9 参拝道進入口

3_1 城跡概念図

城跡の形態は概念図を参考にして頂ければ良いが、この低丘陵上数百mにも及ぶ全域が、かつての城域とも察せられ、この広大な規模の方形館跡地(主郭)から、便宜上の二ノ郭、あるいは西側の広大な規模の削平地までを踏破すれば、宇野氏における当時の勢いは、充分理解出来そうに思われたのである。これを機に訪れる用意のある方には、概念図中で見所遺構としたものは全て押さえて頂きたいと思うが、主郭東西を断つ、高低差を伴う豪快な本の空堀(横堀)と、主郭背後に聳える山の様な巨大土塁は、城跡最大の見所遺構であるのと同時に、その切り立つ切岸に凄みの感じられる、非常に見応えのある遺構とも言えるので、是非期待して臨んで頂いても良いのではないだろうか。

13_daikarabori_3 東大空堀見所

15_fukukaku_1 副郭より空堀壁

20_kyodai_dorui_karabori_1 主郭巨大土塁と大空堀見所

18_fukukaku_haigo_tatebori 副郭背後の縦堀見所

26_oku_dorui 残念な主郭の現状

38_horikiri_nisikaku 西大空堀より二ノ郭

35_daikarabori_1 西大空堀見所

31_nisi_karabori_1 西大空堀と大土塁見所

45_hokusei_kyodai_karabori 北西側の半円形状空堀見所

現状(12月)城跡は、住宅や農地が直ぐ傍まで迫った環境の丘城(藪城が多い)を考えれば、非常に見学し易く見て回りやすい状況にあるが、館跡地における南斜面上は、密生する低草木によって地表すら露見していない状況にあるので、重なり合う帯郭やその形状、あるいは縄張りの全体像までは、把握し難いのが現状と思って頂ければ良いかも、、、尚、ここから副郭周辺にかけては、林道敷設工事の為に重機によって遺構の多くが破壊された形跡が窺えるので、この付近の縄張りは全て見学者の想像に委ねられるだろう。城跡を個人的に評価するのであれば、縄張りを想像する部分も多少あるが、遺構見学を重視して赴くのであれば、まず期待はずれに終わる事は有り得ないと思えた事から、自ずと「是非お薦めしたい城跡の一つ、と言う事にはなるだろう。 とにかくスケールが大きく、しかも残存状態の良い空堀だけは、一見の価値ありと見た!

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