技巧に富んだ三連の堀切は覗く値打ちあり! 善王寺小谷城跡(京都府京丹後市)
城跡は京丹後市大宮町善王寺にあって、善王寺集落から見れば南西側の丘陵先端に位置している。城史に関しての詳細は不明であるが、善王寺平岡城(丘城なので相当な藪城が予想される、、まだ未訪)が、この城跡の北東最前線にある事を踏まえれば、それの最終的な詰城と窺えるのかも知れないが、推察の域は出ないものでもある。どちらにしても吉原山城(一色氏本城)周辺に、防衛線として数多く築かれた山城の中の一つと言う事にはなるのだろうが、、、
城跡を訪れるには、まず峰山町に向かう国道312号へ進入する事が先決となるが、「河辺」付近の信号で659号へ針路変更、その後はルート図の如く、突き当たりとなる広い農道のある三叉路まで、そのまま車を走らせればよい。その正面には直ぐ鉄塔が目に留まるが、そこが主郭の位置でもあるので、城跡の位置確認は容易いものとは思われる。直登進入口は概念図に示した縦堀付近からで、少し藪状になった木々の隙間から斜面を覗けば、大土塁が傍に付随する縦堀地形は、直ぐ目に留まる筈である。
この城跡も、丹後にあっては全く認識されていない影の薄い城跡の一つであり、当時は出城程度の機能を担っていた山城の一つとも言えようが、丹後の城跡らしく、突出した形でそそり立つ主郭を特徴としており、その高低差を誇る切岸は、鋭角に削り落とされた他の郭群と同様に、見応えだけは抜群なものとなっている。自らが踏破した範囲、あるいはその中で判別確認出来た遺構は概念図には示したが、この城跡の最大の見所となるは、主郭南端に施されたL字形の大土塁、更にその土塁背後の尾根を断つ変則的な三重堀切で、この三連の堀切は、中々他では類を見ない技巧に富んだものであり、クランク状にも見える土塁は、縦堀が食い違えた形で構築されており、更に豪快な縦堀が谷状地形にそのまま落ち込む様は、正に圧巻と呼ぶに相応しい遺構と、自分の目には映ったのである。縦堀に関しては踏破した範囲で少なくとも西斜面で4本(4連にはなるが、構造上畝堀とは呼べないだろう)、東斜面で5本窺う事が出来たが、何れも見応えがある事を理由に、決して見逃してはならないだろう。これを機に訪れる用意のある方には、概念図に示したまでの見所遺構は、是非押さえて頂きたいと思えたのである。
現状(10月)城跡は、藪化は当然の如く進行中にあるが、主郭に送電鉄塔が建つ事からなのか、斜面の上り下りも含め、郭移動にも余り差し支える事無く見て廻れる、山城としては「比較的良いもの!」と答えられる、見学し易い状態が自然維持されている。当然冬季訪問ともなれば、更に見学し易い状況が予測されるが、、、、個人的に城跡を評価するのであれば、この技巧に富んだ三連の堀切だけを目的とした訪城としても、充分納得の行く山城巡りが成立するとも思える、「是非お薦め出来る城跡の一つ」と言う事になろうか。
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