江島里城跡/郷ノ口城跡(京都府亀岡市)
この二城はどちらも亀岡市内にあって、そのどちらも砦の域は出ず、安普請で以って築かれたものと見受けられた。江島里城は千歳町北山、郷ノ口城は旭町三俣にあって、この二城の規模はさておき、山城として特別見応えのある遺構が存在する訳でもなく、縄張り妙味がある訳でもなく、個人的には特に現況をリポートするまでには及ばない城跡の様に感じられたのだが、地理的に二城が近い事と、限りなく無名に近い事で、その実態も把握出来ず、所在地が掴めなかった方だけの為に、同時リポート掲載に及んだものと思って頂いても良いだろう。
まず江島里城を訪れるには、亀岡にあっては一番有名な神社でもある、「出雲大神宮」を目印として目指せば分かり易い、この神社の背後には御影山城もあるので、この山城を既に訪れた方は、ここより1km程度南下(県道25号)した付近にある、城跡の所在位置は自ずと見当も付き易いだろう。入山口はルート図に示した様に、駐在所向かい側の道路からで、城跡の位置する中村峠までは登山道が繋がっているので、迷わず辿り着けるとは思われる(約20分)。
城跡の大雑把な形態は、自身が踏破した範囲を示した、概念図にほぼ近いと思って頂いても良いとは思われるが、先に触れた様に見応えのある遺構は皆無、更に地表風化も藪化も相当進行しており、最高所に位置する櫓台規模の土塁郭が切岸跡も窺え、一番城跡遺構として判別し易いものと思って頂いても良いかも知れない、、、中村峠の切り通しは、当時堀切としての機能が備わっていたのかも分からないが、これは見学者の想像に委ねられるだろう。登山道中の中腹には物見郭とも見受けられる削平地が目に留まったが、僅かに空堀地形(画像に注目)は見て取れた。この山城に関しては、登山道で迷わず訪問出来る事からも、山登りが好きな山城ファンの方だけには、何とかお薦め出来るかも、、、、
郷ノ口城は、出雲大神宮から3km程度北上した丘陵先端部にあり、ルート図に示した国道477号線沿いの取り付き易い場所から上り、比高約100mを直登すれば、迷わず山上郭までは到達出来るが、とにかく激斜面を登る事になるので、事前に登山する覚悟は絶対に必要となる。山上全てを占める広大な本郭は、ほぼ削平されただけに終わったものであり、内部に段差程度の郭境は見止められるが、明確な切岸は全く眼には留まらなかった。状態も自然に任せたまま藪化は相当進行しており、木々の隙間を縫っての移動は余儀なくされる状況にあり、山上の平坦地形を見学するだけの為に上った、としか言いようがない訪城となってしまった。よって「敢えて見学するまでには及ばない城跡」と言ったところが本音になろうか、、、
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コメント
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ご無沙汰しております。丹波の渡辺です。仕事の都合で、なかなか活動できないのですが、楽しく拝見させて頂いております。さて、江島里城の位置ですが、もう少し、尾根沿いに下ったところとなっています。宝蔵寺の上の尾根に削平された曲輪と土塁が残っています。大きくはないのですが、良くまとまっていると思います。砦サイズです。
投稿: 渡辺頼綱 | 2011年11月 5日 (土) 23時40分
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま~す。よろしくお願いします
投稿: プラダ 財布 | 2013年7月26日 (金) 04時40分