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2011年8月16日 (火)

奥八代宝城砦跡(兵庫県豊岡市)

城跡は兵庫県豊岡市日高町奥八代にあって、先にリポート掲載を終えた南山砦からみれば、川を挟んだ北側の対岸山上にある。地元史跡案内板にも記されている様に、南山砦と並んでこの地区では知る人ぞ知る城跡とは思われるが、南山砦と比べれば藪化は相当進行した状態にあるので、これを機に訪れる方には、これが本来の山城跡の姿として訪れるべきとは思われる。

城跡を訪れるには、南山砦を起点とすればその位置は一目瞭然(南山砦から望める)とも言えるが、古い墓地に向かう参拝山道が人家の隙間から中腹まで繋がっているので、それを利用して墓地まで向い、その背後を尾根に向いて直登すれば、自ずと山上主郭まで辿り着ける事になる。その進入口は画像を掲載(防火水槽標識が目印)したが、「光顕寺」をスタート地点とすれば、そこから10分もあれば山上主郭へ到達可能と思って頂ければ良いだろう。

1_2_3 登城ルート

1 地元史跡案内板より

6 城跡進入経路

1_3 城跡概念図

城跡の形態は、ほぼ主要三郭で形成されたものであり、概念図にほぼ近いものと思って頂いても良いが、その斜面上は雑木密生地と化しているので、縦堀跡までは確認に至れなかった。この山城の形態から考えても、これ以上多くの遺構には期待できそうには思えなかったが、山上郭群の南北は二重堀切(南堀切は片堀切状態)によって断たれた構造となっており、見学者の目は充分楽しませてくれるものと思われた。もちろん見所遺構もこの堀切ということにはなるが、主郭背後における地表風化は激しいが大型の土塁壇(櫓台か)、二ノ郭で窺える虎口跡に付随する僅かな土塁痕なども、決して見逃せない遺構の一つと見た。

13_horikiri1_1 南端堀切見所

17_horikiri_doruikaku 南端土塁郭と堀切見所

22_2maru_doruiato 二ノ郭の土塁痕見所

23_2maru_oku_koguti 二ノ郭、奥虎口

26_shukaku_1 主郭の現状

30_horikiri_2 北端堀切見所

31_tatebori 北端堀切(縦堀部分)

規模の大きい八代城(本城)から見れば、西側を抑える程度の砦(出城)機能とした城跡なのかも知れないが、この二砦跡は縄張りプラン、あるいは城普請における労働力からある程度窺える様に、砦の域は随分はみ出したものであり、奥八代砦として名を残したこの二砦跡は、独立性は保たれてはいるが、街道筋を挟んで睨みを利かしたその形態からは、自ずと二砦を以って一城とした本質が見えてくるのである。

城跡を個人的に評価すれば、二砦が一城としてセットになった、奥八代砦の本質から察すれば、南山砦を併せた二砦跡の同日訪問は、山城ファンの方に限れば是非お薦めしたい。南山砦跡は状態が良い事と、道路沿いからも直ぐに到達可能な圧倒的お手軽感から、史跡ファンの方も含めて一般城跡ファンの方にも是非お薦め。

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