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2011年8月24日 (水)

上杉下所城跡(大阪府豊能郡)

城跡は大阪府豊能郡能勢町上杉にあって、既にリポート掲載を終えた上杉城から少し川沿いに南下した、ほぼ独立して見える丘陵上に位置している。築城環境を考えれば、自ずと上杉城の支城、あるいは出城ということになるのかも知れないが、推察の域は出ないものである。

城跡を訪れるには上杉城を起点とすれば分かり易いので、訪問ルートの説明は割愛させて頂くが、とにかく603号へ進入する事が先決となる。この山城も山上へ通じる山道は既に消え去っていると思われたので、ここでは画像で説明し易い、藪漕ぎまでには至っていない(道中シダは多い)最短直登ルートを示した。車の路駐可能な場所から目印とした小川沿いにある農機具小屋を目指せば良いが、それを過ぎた後取り付き易い斜面を選んで上れば、10分内で山上郭までは辿り着けるだろう。

1route2 登城ルート

3z 城跡概念図

城跡の形態はほぼ概念図に近いものと思って頂いても良いとは思われるが、ほぼ単郭で成立したものであり、それに数段の帯郭が付随している程度に終わった山城でもある。ただ山上全体を占める主郭の規模(全長70m前後)は大きく、付随する削平地を含めれば、郭総全長は軽く100mは超えてしまうものでもあり、規模だけみれば砦の域は充分はみ出した城跡といった事になろうか、、、現状(八月)城跡は、この時期でも藪漕ぎ移動をせずに済む、比較的歩き回り易い状況にあり、郭内に佇めばそれなりに見通しも利く事から、概念図に示したまでの遺構は全て判別確認可能とは思えたが、山上における郭跡全てが長年の地表風化によって凸凹状態となっており、切岸ラインや切岸跡などは随所に窺えるものの、重なり合う帯郭などの地形は非常に曖昧なものと化している。よって郭構成までは中々掴み難いのが現状と思って頂ければ良いだろう。

10_minamikaku_1 南郭

14_shukaku_2 主郭の現状

12_nisi_obi_yori_shuakuheki 西帯郭より主郭壁

20_shukaku_kitaheki 主郭北切岸

23_hokutan_kuranku_horikiri 北端の片堀切見所

23_hokutan_kuranku_horikiri_2クランク状の縦堀見所

城跡において最大の見所遺構と感じられたのは、縄張りの北端に施された片堀切で、現状深い縦堀となっているが、クランク状に屈曲した様は横矢掛けを感じさせるものであり、機能としては入城堀底道を同時に兼ねたものと自分の目には映ったのである。他の山城では中々類を見ない遺構とも思えたが、個人的には山辺城南東砦(仮名砦跡)の遺構と酷似していたので、取り合えず興味を持たれた方の参考までに、、、この付近では更に縦堀も二箇所確認する事が出来たが、明瞭なものではないので、機能の想像は自ずと見学者に委ねられるだろう。

1route 3_minami_toride_2 仮)山辺城南東砦跡

城跡を個人的に評価すれば、切り立つ切岸の醍醐味に触れる事も出来ず、見応えのある遺構は皆無に近いと言っても良いかも知れないが、城跡北端部に施された縄張り妙味のある遺構だけは、充分見学に値するものと思われた事から、北摂の山城に興味を持たれている、山城ファンの方だけには充分お薦め出来ようか、、、

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