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2011年6月29日 (水)

小規模な主郭を三本の堀切で守備 安養寺城跡(京都府京丹後市)

城跡は京都府京丹後市久美浜町安養寺にあって、「安養寺」より川を隔てて真西側の丘陵上に位置している。この城跡は久美浜町における山城巡りの中で、先にリポート掲載を終えた野中城と同様に、地元の方に紹介された山城の中の一つでもあるが、ご本人は他の史跡に関してはそれなりの見識がある様だったが、余り山城には興味がないのか、まだ訪れた事はないとの回答でもあった。しかし丹後にお住まいの方は、城跡を尋ねれば意外に所在地だけはご存知の方が多く、知名度のない山城を敢えて選んで訪ねる自分にとっては、実態が分からずとも非常に助かっているのが現実ではある。

1route 登城ルート

7 進入経路

3_1_2 城跡概念図

   

今回も野中城同様に実態も分からぬままの訪城となったが、結果的には規模だけ見れば野中城と比べるレベルにはないが、その山上では三本の堀切を備えた山城と遭遇する事になった。小規模は否めない砦規模の山城ではあるが、小規模が故のほぼ全体像が窺える縄張りの掴み易さ完存に近い遺構残存度の高さ見応えのある堀切、丹後の山城らしい状態の良い切岸、おまけに楚々とした山城の佇まいに、個人的には魅了されたのである。

11_horikiri

東堀切見所

14_gedan_kaku

主郭東切岸

12_tatebori 縦堀見所

20_horikiri_heki_2 主郭背後の高い切岸見所

18_haigo_horikiri 西堀切見所

23_minami_horikiri_1 南斜面上の堀切見所

現状(五月)城跡の状態は決して良いとは言えないが、見学に支障を来たすほどまでには至っておらず、概念図に記したまでの遺構は全て明瞭なものであり、山城初心者の方でも非常に判別し易く、丘陵を削り込んで築かれた築城方法まで想像が付くほどの、正に山城における教本とも言える城跡と感じられたのである。丹後地方に築かれた山城は、世間一般では余り知られていない知名度に欠ける山城が、意外に素晴らしい事を再認識する結果となったが、特に久美浜町内にある山城の中でも、金屋本丸城、六体城、永留城、油池城、盛岡城なども知名度には随分欠けるが、規模やその状態を別にすれば、遺構残存度は高く遺構にも見応えがあり、自分にとっては非常に印象に残っている城跡ばかりと言える。この城跡を個人的に評価すれば、「民家の直ぐ上にある上り易い山城」、と言ったお手軽感も含めれば、規模さえ問わなければ間違いなく是非お薦めしたい山城の一つという事にはなるだろう。

城跡を訪れるには、先にリポート掲載を終えた野中城を起点とすればその位置も分かり易いと思われるが、国道312号沿いにある「佐濃小学校」を目印として向かい、後はルート図の赤線を辿れば、今回の登城進入口とした運動場付近までは迷わず辿り着けるだろう。そこから(画像に注目)尾根に向いて踏み跡を辿れば、北端物見と察せられる小さな郭跡には直ぐ到達出来るし、そこから更に尾根に沿って上れば、5分内で主郭までは辿り着ける筈である。

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