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2011年6月13日 (月)

出石大谷城跡(兵庫県豊岡市)

城跡は兵庫県豊岡市出石町大谷にあって、国道482号からも直ぐ望める低丘陵上に位置しているが、現在主郭と察せられた郭跡の一部から北側の道路沿いまでは、土砂採取によってかつての遺構は随分消失したものとも見受けられた。地元でこの丘陵の一部を所有される方に城跡の情報を求めれば、充分城跡としての認識はあるものの、ご自身が所有する斜面における農作地の一部が、かつての縄張りの一部であるとの認識は全くなく、城跡はもっと丘陵上南端部にあるとの見解でもあった。確かにこの丘陵上は南奥に備わる堀切までが本来の縄張りと察せられるものではあるが、自分の見た限り肝心の本郭群の北先端は既に消失したものであり、現状便宜上の主郭から南にかけての素晴らしい残存遺構の数々を見学するに及んでは、今更ながら城跡としての勿体無さを感じたのである。

1route 登城ルート

8 城跡進入経路

3oo 城跡概念図

城跡を訪れるには国道426号へ進入する事が先決となるが、出石に入れば現在では開通している「鳥居橋」より482号へ針路変更して現地へ向かえばよいだろう。付近に探せば路駐スペースは充分あるが、土砂採取現場(現在荒地)の中を通過して西側竹林地を進入口として丘陵上を目指せば、直ぐにでも本郭群までは到達可能となっている。城跡の西麓には丘陵所有者に趣味で建てたものと聞いた、休憩テラスの様なものが建っているが、それは国道沿いからでも直ぐ窺う事が出来るので、その背後にある城跡の位置確認は容易いとは思われる。

18_naka_yori_heki 中郭より主郭切岸

19_minami_kaku_2 状態の良い南郭

26_yaguradai_dorui 大型の櫓台土塁見所

28_nisi_dankaku 西段郭群

33_daihorikiri_3 大堀切見所

35_tatebori_2 見事な縦堀

37_minami_dobasi 明瞭な土橋見所

48_dobasi 南端土橋付き堀切見所

結果的に自作概念図に示したものが、今回自身が踏破した上で判断した「消失した箇所を含めたかつての推定縄張り」と言う事になるのだが、消失した北側部分はほぼ見学者の想像に委ねられるものとは思われる。それでも南端の山上郭に至るまでの土橋付き堀切や、南郭背後を断つ縦堀に繋がるほぼ全貌の窺える大堀切、切り立つ状態の良い郭切岸の醍醐味、櫓台とも思われる大型土塁の見応えは、訪れても決して期待を裏切られるとは思えないものと目には映ったのである。現状(五月)削平の甘い南端山上郭群背後における堀切までは、知名度に欠ける城跡としてはこれ以上望めないほどの見学し易い状態が自然維持されており、人家が直ぐ傍まで迫った丘城にしては竹林地の範囲も限られたものであり、北から南端の土橋付き堀切までの遺構群は満遍なく見て廻れ、その機能の想像も付き易く、更に遺構の見応えも充分味わえる状況となっており、楽しく見て廻れる事は請け合いの城跡とも感じられたのである。

城跡を個人的に評価すれば、消失した部分は見学者の想像にほぼ委ねられるものではあるが、残された見応えのある遺構だけで是非お薦め出来る城跡の一つとは思えた。外見から望んでも丘城と直ぐ分かる形態(藪城が予想される)から、自身は期待は全く抱かずに訪れた事もあるが、意外に予想と反した遺構の見応えには感動すら覚えたのである。

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