« 能勢 吉村城跡(大阪府豊能郡) | トップページ | 平通城跡(大阪府豊能郡) »

2011年6月25日 (土)

山登りと遺構見学が同時に楽しめる貴重な山城 カンス岩城跡(兵庫県養父市)

城跡は兵庫県養父市八鹿町八鹿にあって、八鹿町中心部の北側に聳える標高288mの「猿山」山頂に位置しており、本来なら猿山城跡なのであろうが、名が語る様にその山頂にはカンス岩(眺望の利く自然巨岩)がある事から、この地域では「カンス岩城」が通称となっている様である。城史に関しては唯一安原氏の居城を伝えるものの詳細は不明

城跡を訪れるには、既にリポート掲載を終えた愛宕山城を起点とすればその位置は分かり易いが、ほぼ愛宕山城と同様の訪問ルートとなるので、道順の説明はここでは割愛させて頂く。入山口となるのは「永源寺」の直ぐ西側にある「三柱神社」脇からで、沢に沿って上る形で峠(切り通し)までは、確かな登山道で迷わず到達可能となっている。峠の直ぐ手前から左にそれる山道があるが、この道に任せて上れば難なくカンス岩のある山上主郭までは辿り着ける(寺院から約25分)筈である。

1route 登城ルート

7_2  登山ルート

3k 城跡概念図

28_kansuiwa_1 カンス岩

30_kesiki 眺望

現状(五月)城跡は登山道が山頂まで繋がっている事もあってか、これだけの比高(約250m)を伴う山城にしては、比較的見学し易い状態が維持されているが、それは東西に長い主郭だけの話しで、一旦斜面を下りれば藪化もそれなりに進行中にはある。藪漕ぎ見学までに至っていないのが救いとも言えるが、とりあえず概念図に示したまでが自身が踏破した範囲の中で、判別確認に及んだ遺構群と思って頂ければ良いだろう。ただ主郭の南北急斜面上は密生する雑木藪地の為に全域踏破するまでは至れず、縦堀や斜面上の小郭程度に関しては、決してこれだけには終わらないものと思って頂きたい。この城跡の見所として主郭東、西を断つ空堀(現状横堀に近いもの)、明瞭な二本の縦堀、虎口跡は真っ先に挙げられるが、巨岩を縄張りに取り込んで郭壁とした様や、高低差を伴う堀切壁などは非常に見応えもあり、山城でなければ決して味わえない部分も多く、シンプルが故に縄張り妙味までは期待出来ないが、険峻極まりない築城環境、あるいはこの佇まいを含めた全てが見所とも思えたのである。

24_uti_koguti_1 虎口跡見所

32_shukaku_doruidan_3 主郭マウンド地形

21_horikiri_gawa 東堀切見所

37_horikiri_heki 西堀切見所

43_tatebori 豪快な縦堀見所

城跡を個人的に評価すれば、まず登山道で迷わず山上主郭までは辿り着ける事、自然と触れ合いながら山歩きが楽しめる事、ほぼ完存に近い形の城跡遺構(推察)が拝める事、カンス岩からの眺望は充分当時に思いを馳せる事が出来る事、それなりに見応えのある遺構がある事などを理由にすれば、規模や状態さえ問わなければ、自ずと是非お薦めしたい山城の一つには加えられるだろう。山城に余り興味のなかった方にも、これを機に是非遺構見学の楽しさを味わって頂きたいと思うのが本音でもある。

« 能勢 吉村城跡(大阪府豊能郡) | トップページ | 平通城跡(大阪府豊能郡) »

兵庫(但馬地方)の山城」カテゴリの記事

コメント

私は京都市内に住んでる 尾崎です 先祖の事を知りたく 色々な事を調べています どうも養父市尾崎?出身かな? もうわかる人がいなくて 私からみて祖父母の墓は朝来市山東町粟賀にありますその昔生野銀山、あけのべ炭坑の削岩夫だったそうです わからないのですが 養父市尾崎の話が聞けると何かうれしく思います 今後も頑張って色々な事を研究して下さい

TAKUです、コメントご拝見いたしました。
リポート記事によって、少しでもご自身のルーツに触れるきっかけが出来たのであれば、私としましては「山城賛歌」冥利に尽きると言ったところでしょうか。
更に激励のコメントまで頂戴し、大変嬉しく思っているのと同時に、これからの城跡巡りの更なる励みに変えさせて頂きたいと思っております。
有難う御座いました。

TAKUさんへ お返事書いて頂きありがとうございます。 また私事ですみません 以前の小谷城跡のページを見たらビックリ!城跡遠望の中に写っている 目の前の家は 私のおばさんとその身内の家の映像です おばさんの家は手前の家で見えてないですが 私の父が30年前に建て直した所です。小さい頃から自分の田舎と思っている場所です 年に1.2回位は墓参りの帰りに 寄ってます 今度お盆休みに寄ってTAKUさんの記事を従兄弟にみせてみようと思います。私事書き込んですみません ありがとうございます

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1070646/40222876

この記事へのトラックバック一覧です: 山登りと遺構見学が同時に楽しめる貴重な山城 カンス岩城跡(兵庫県養父市):

« 能勢 吉村城跡(大阪府豊能郡) | トップページ | 平通城跡(大阪府豊能郡) »

無料ブログはココログ