稲津里城跡(兵庫県養父市)
城跡は兵庫県養父市稲津城ヶ原にあって、既にリポート掲載を終えた井垣城から見れば、川を挟んだ東側の丘陵上に位置しており、今回登城入山口とした「地蔵堂」からは、井垣城が丁度視界に入る位置にある。城史に関しては井垣城同様不明である
城跡を訪れるには、井垣城を起点とすればルート図からも直ぐ分かるとは思われるが、県道70号から新しく造成している道路傍を通過して、稲津集落に向いて橋を渡れば良い。道路沿いにある地蔵堂からは、谷に沿う形で墓地に向かう山道(画像に注目)が直ぐ目に留まるが、ここが山上主郭に向けてのスタート地点となる。墓地から山上主郭までは明確とは言えないが、藪漕ぎなしの踏み跡程度の山道が繋がっており、10分もあれば迷わず主郭までは辿り着けよう。
現状(四月)城跡は当然藪化進行中にあるが、見学に差し障るまでには至っておらず、本郭群が単郭で成立したシンプル極まりない城跡の形態からも、概念図に示した遺構群は判別し易く、比較的見学し易い状態にあると思って頂いても良いだろう。ただ主郭内部は僅かに郭段差は見止められるが、長年の地表風化あるいは堆積物によって曖昧なものと化しており、現状の地形から郭構成の判断は非常に難しいものとなっている。防備機能としては主郭を挟む形で二本の堀切が備わっており、主郭南側の堀切は縦堀に繋がるもので、現状を覗う限り縦堀も風化によって薄くなっており、特に見応えは感じられなかったが、北背後を断つ堀切は、切り立つ切岸の醍醐味も併せれば、非常に見応えは感じられた。
城跡を個人的に評価すれば、二本の堀切見学が全てとも言える山城であり、小規模な上に縄張り妙味にも期待出来る訳ではなく、味気なさは否めないのではあるが、この山城の醸し出す楚々とした風情には捨て難いものがあり、掲載した城跡概念図、あるいは訪城リポートに少しでも興味を持たれた方だけには、お薦め出来そうな気はしたのである。井垣城がまだ未訪の方には、二城併せた同日訪問とすれば更に充実した山城巡りとなるのではないだろうか。
« 別名城跡(兵庫県赤穂郡) | トップページ | 此隅山城と並び称されてもおかしくない素晴らしい山城 但馬中村城跡(兵庫県豊岡市) »
「兵庫(但馬地方)の山城」カテゴリの記事
- 縄張り変化に富んだ大型の山城 松尾寺城跡(兵庫県豊岡市)(2014.08.07)
- 奥野東城跡(兵庫県豊岡市)(2014.07.22)
- 空堀は一見の価値あり!堀ノ内館(兵庫県豊岡市)(2014.07.18)
- 城域の広い城郭寺院 千眼寺城跡(兵庫県豊岡市)(2014.07.14)
- 馬路城跡(兵庫県豊岡市)(2014.07.06)
この記事へのコメントは終了しました。
« 別名城跡(兵庫県赤穂郡) | トップページ | 此隅山城と並び称されてもおかしくない素晴らしい山城 但馬中村城跡(兵庫県豊岡市) »











コメント