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2011年4月 6日 (水)

状態が良く佇まいが値打ち 小丸山砦跡(兵庫県篠山市)

城跡は兵庫県篠山市野中小丸山にあって、独立した小山の山上に位置しており、かつての山上主郭跡には現在「小丸山稲荷神社」が建立されている。この城跡は小さな小山全体が城塞と呼べるものであり、外見あるいは築城環境からも、正しく砦の名に相応しいものと感じられたが、この砦跡の直ぐ南背後に聳える山の山上に谷山城がある事を思えば、自ずとその出城と言う事になるのかも知れない、、、城史に関しての詳細は不明

城跡を訪れるには、先にリポート掲載を終えた四季山城を起点とすれば一目瞭然とは思えるが、神社参拝入り口周辺は狭い道路となっているので、駐車には多少苦労するだろう。土日に訪れたとすれば、交番の直ぐ南にあるJAの駐車場を自己責任において借りれば良いとは思われるが、四季山城も同時に訪れるつもりであれば、その周辺には路駐スペースが確保出来た事から、そこから散歩気分で歩いて向かわれる事をお勧めしたい。

1_1_2 登城ルート

8 神社参拝入口(登城口)

1_3 城跡概念図

この城跡は四季山城訪問リポートの中で、砦跡としての佇まいには素晴らしいものがある!」と触れた様に、現在神社敷地として整備されたその状態は、その小規模な縄張りの全貌があからさまに窺えるものとなっており、当時に思いを馳せる事も容易く、多くはないが付随する郭の全ては、主郭から覗けば外見からでも充分判別確認可能な状況にある。その形態はほぼ概念図に近いものと思って頂いても良いとは思われるが、小山全体が岩山とも言えるものであり、主郭から小郭を重ねた西側斜面を除けば、主郭周囲は全て切岸から直接下まで落ち込む崖上急斜面となっている。よって縄張りの中に空堀などを眼にする事は出来なかったが、地形から思えばこの切岸だけで充分過ぎる防備の様には感じられた。

14 参拝道から見た主郭切岸見所

16_shukaku_1 主郭の現状と切岸ライン

19_nisi_gedan_yori 西下段郭より主郭

21_2maru_1便宜上の二ノ郭

23_2maru_shukaku_heki_1 二ノ郭より主郭切岸見所

現状、社殿敷地となっている主郭は、整地だけに終わっているものと察する事が可能であり、規模は小さく眼にする事の出来る遺構は、郭跡を除けば切岸跡だけに限られてくるが、祖形も縄張りもほぼ当時のままと見受けられた(推察)この砦跡は、状態の良さあるいは5分とかからず主郭へ到達可能な圧倒的お手軽感、更に冒頭で述べた様に砦跡としての佇まいが素晴らしいと思えた事から、山城ファンの方だけに止まらず、史跡ファンも含めた一般城跡ファンの方にも、是非この小山を砦跡と認識した上で一度訪れて頂きたいのである。残存遺構に見応えは全く感じられないが、この砦跡が醸し出す風情だけは充分価値のあるものと見た!

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コメント

先の日曜日に登ってきました。
のっけの虎口状の地形!
主郭のお稲荷さんからは東に八上城
西に吹城、すぐ南には谷山城が一望。
(いまは木で遮られていますが)
限りなく城址に見えましたが、その実態は?
明智の陣城と考えれば、籠った兵の勇気は
半端じゃないな〜と思ったことでした。

TAKUです、播磨屋さんコメント拝見致しました。
まずは個人的諸事情により、返信が遅れた事をお詫びしなければならないのですが、その理由も含めて、「お知らせ」として今後ブログ更新する予定でおります。
小丸山砦へ赴かれたそうですね、丹波にこれだけの状態を誇る砦が存在する事自体が、非常に不思議と感じられるのですが、郭転用地が社殿敷地と化したせいと思えば、それで納得のいくところかも、、
これから蒸し暑い季節の到来となりますが、更に山城巡りを楽しんで頂ければ幸いに思います。
ご感想有難う御座いました。

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