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2011年4月 4日 (月)

四季山城跡(兵庫県篠山市)

城跡は兵庫県篠山市丹南町小枕にあって、既にリポート掲載を終えた谷山城跡から見れば、真東に聳える独立した低山山上に位置している。自ずと谷山城の出城と呼べそうには思えるが、現状城史に関しての情報は皆無に近いものであり、推察の域は出ないものでもある。

城跡を訪れるには国道372号で信号のある「小枕」交差点を目指せば分かり易いが、そこから直ぐ城山は確認出来る筈である。低山なるが故にどこから直登しても山上までは直ぐ辿り着ける(10分程度)が、縄張りを確かめながら見学する分においては、ルート図に記した墓地背後を上り、尾根上の削平地を通過しながら主郭を目指した方が効率が良いものとは思われる。

1_1 登城ルート

7 城跡進入路

1_2 城跡概念図

個人的にこの山城は数年前にも訪れているが、夕暮れに近い時間であった事も重なって、全体を探索する事も出来ずに、堀切と主郭を確認した程度の訪問で城跡を後にしまった記憶が残っている。今回は隣接する小丸山砦(後で掲載予定)の見学が主目的であった事から、ついでに見逃していた遺構見学を兼ねての訪城となった訳だが、砦規模でありながらも部分的に明瞭な切岸跡、縦堀に繋がる土橋附き堀切、帯郭などが語る様に、ほぼ地形に任せたままの縄張りプランではあるが、それなりに充分練られたものであり、本格的普請によって築かれたものだという事ははっきり分かる

。現状(三月)山上郭群は藪化までには至っておらず、山城としては動き回り易く見学し易い状態が自然維持されている。全体的に地表風化は進行しており、切岸跡などは土の流失によって曖昧と化しているが、郭外壁などでは充分確認する事が可能となっている。形態はほぼ概念図に示したものと思って頂いても良いとは思われるが、主郭櫓台から北に向いて小規模な段郭が備わったものであり、帯郭や狭小郭群がそれに付随してはいるが、郭境に高低差がほとんどない事から、切岸の醍醐味には余り触れる事が出来ないかも知れない、、、、

10_minami_top_gawa_2 南郭群

12_2maru 二ノ郭(城中最大郭)

14_dorui_kara_2maru 土橋附き堀切と土塁跡見所

18_tatebori_2 縦堀見所

21_yaguradai_1 主郭櫓台

23_kita_yori_shukakugawa 北段郭群

城跡を個人的に評価すれば、残存遺構に余り見応えは感じられなかったが、風化に任せたまま現在に至ったものと見受けられた遺構の数々は、当時の状態から手付かずとも思えた事から、非常に値打ちのある城跡と目には映った。よって山城としては見学し易い状態にある事、縄張りの全体を短時間で把握する事が可能な事、遺構残存度が高い事、更にお手軽感も含めれば、規模さえ問わなければ充分薦め出来る山城と言う事にはなるだろう。後でリポート掲載を予定している、小丸山砦の佇まいが素晴らしかった事もあって、まだ未訪の方には二城併せた訪問プランは是非考慮して頂きたいと思うのである。

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コメント

TAKUさんこんにちは!猪名川のイッシーです!本日篠山市の四季山城跡及び小丸山砦跡に訪問しました!堀切付き土橋など見所がありました!切岸なども一目で判るようになり大変充実した山城訪問になりました!やはりTAKUさんが言ってくれましたように探究心は今でも忘れないようにしております!!またこれからもずっと応援していますので頑張ってください!自分も訪城数を今年中には200城跡を目標に頑張っています!!

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