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2011年3月 5日 (土)

イメージは正に天空の城、山頂には未だ石垣跡 鶴居稲荷山城跡(兵庫県神崎郡)

個人的にこの山城に関しては、5~6年振りの再訪を果たした飯盛山城と同様に、既に山城としての所在地あるいは石垣が残る山城として認識はあったが、播磨地方に共通して言える相当な藪城が予想された事、あるいはその比高(約300m)を考えれば、中々訪問するまでには至れなかった。今回は飯盛山城を再訪した事が幸いしたのか、車窓から鶴居城のある稲荷山(標高433m)を望めば、山頂の木々がほぼ伐採されて平坦に見えた(飯盛山城からも充分窺える)事から、山上主郭は最近整備された状況が予想され、早速今回は日を改めた訪城となった。

結果的にこの山城は外見から窺えた様に、近年山上主郭と東斜面は木々が取払われ整備されたものとなっており、南麓から山頂までは整備された登山道までも備わっていた。もちろんこの山城のビフォアーを知らないので、最初から登山道だけはあったのかも知れないが、トレッカーあるいは山城ファン、あるいは史跡ファンの方々にとっても、この現状は非常に有り難い、これ以上ない贈り物となった様な気がするのである。ここまで整備された状態に持ってこられた「鶴居城山城址の会」の方々、及び地元有志の方々のご苦労、あるいは史跡保全意識に対しては、感謝と敬意の気持ちを込めて、久し振りに「山城賛歌」を贈らせて頂きたい(個人的には最大の褒め言葉のつもり)。

1route 登城ルート

5 登山口進入路

2x 登山口の城史に関しての説明書き

1_3_2 城跡概念図

この山城を語り出せば限がなくなるが、とにかくこの険峻極まりない山頂に佇めば、四方に眺望が利く素晴らしいロケーションを堪能する事が出来る筈である。更に探せばいくらでも見つかりそうな主郭東斜面随所で窺われる石垣跡、あるいは南郭群の郭壁に施された石垣跡、北尾根を断つ二連の堀切郭切岸と、遺構は決して目白押しとは言えないが、充分当時に思いを馳せる事が可能であり、険峻な山頂に位置する戦国期山城を登って体感する事も出来、同時に自然と触れ合いながらの山登りも楽しめて、更に縄張りを含めた山城の醍醐味は間違いなく堪能する事が出来る様にも感じられた。当然播磨地方においても近畿地方においても、訪れて決して期待はずれに終わるとは思えない、正に推奨に値する山城と自分の目には映ったのである。概念図には踏破した範囲内で目に留まった遺構は全て記したつもりでいるが、急峻極まりない周囲の斜面上は踏破出来ずに終わっているので、残された遺構(特に縦堀)もこの限りではないものと思って頂きたい。この山城の形態から考えても更に多くの遺構は望めないような気はするが、、、、

23_dorui 南郭群の石垣跡と土塁見所

35_touheki_isigaki_gun_1 主郭東壁のまとまった石垣見所

36_touheki_isigaki 主郭角の石垣跡

42_shukaku_2 42_shukaku_3 山上主郭の現状

46_kitakaku_yori_shukakuheki 北郭から見た主郭切岸見所

50_kita_horikiri 北堀切1見所

54_hokutan_horikiri_2 北端堀切2見所

城跡は兵庫県神崎郡市川町鶴居にあって、稲荷山城とも呼ばれる様に稲荷山山頂に位置している。その位置は先にリポート掲載を終えた飯盛山城を起点とすれば、直ぐ分かるとは思われるが、この山城の西麓にある「市川大橋」を西に渡り、後はルート図に記した赤線ルートを辿れば、分かり易く墓地の先にある登山口までは辿り着けるだろう。登山口から山頂までは1km以上の距離があるが、最初からトレッキングも同時に楽しむ事とすれば、それほど距離も苦には感じられない筈である。ちなみに山頂までは眺望を楽しみながらゆっくり登り、尾根上の南郭群、その郭壁の残存石垣跡も味わいながら登ったとして、40分から50分は要すと思って頂ければ良いが、山上に佇めばそれまでのしんどさは一掃されるものとも思われるので、飯盛山城をまだ未訪の方には、二城併せた効率の良い訪問は是非考慮して頂きたいと思うのである。

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兵庫(三田~播磨地方)の山城」カテゴリの記事

コメント

TAKUさん今晩は。
ようやく春の兆しがうかがえる季節になりましたので、京都府北部の城郭調査を再開しました。
しかし山間部はまだまだ雪が残っているとの情報を現地の方からいただき、海沿いの間人地区周辺の城から調査を行っています。
「間人城」遺構確認出来ず。
「大山白石城」遺構確認出来ず。
「大山宮ヶ谷城」山頂の主郭は削平があまいが西に続く尾根を分断する堀切と空堀は見もの、北側斜面には畝掘、畝掘りは竪土塁で三つのグループに分かれている。かって使われた道が有るが使えない。私としては一番気にっています。
「大山城」山頂の削平地と東に下がった尾根に土塁を持つ郭、道なし尾根を直登。
「竹野城」古代の資料館の東の山頂の土塁を持つ主郭と西側尾根に多数の削平地、主郭東堀切の東に削平地が続く。小学校より道が有るが分かりづらい。規模は大きい、藪が激しい
「岩木城」複数の削平地が有り。道は有るが分かりづらい。
「肥後巣城」神社の裏山、西に延びる尾根上に複数の削平地、最上段の削平地に土塁有り。私としては城との確信は持てません。
「吉永城」愛宕さんを祭る処が主郭、西側尾根に4段の削平地、さらに東に尾根を登ると堀切を伴う削平地。
「願成寺城」寺の南側の山、山頂の主郭周辺に多数の削平地。
以上、今日までの調査の結果です、雪が無くなれば懸案の延利の向山城の行きます。
TAKUさんの参考になればと思いお知らせします。

TAKUです、コメント拝見致しました。
丹後地方はまだまだ残雪があると聞き及んでおりましたが、やっと調査を開始されたのですね。私自身は現在播磨地方の山城と、篠山市内において訪問を先送りにしていた、小規模な砦跡を重点的に廻っておりますが、リポートもまだまだこの両者は続きそうです。
この度は私にとってはまだ未訪となっている、丹後地方の山城の情報を流して頂き有難う御座いました。どれも所在地は把握していながら今一実態の掴めていない山城ばかりで、これからの山城巡りにおいてこの情報は多いに役立ちそうです。中でもショウカンさんが気に入られた宮ヶ谷城は、何れ訪れて見たいと思っております。
それから私自身の篠山市における山城巡りの中で、陣城跡とも窺える様な丘陵地を探索して来ましたが、私の所有する乏しい資料の中では確認する事が出来ませんでした。何れ改めて所在地を記した地図を送付させて頂きますが、公的にもショウカンさんにとっても既に認識のある山城なのかどうか、是非お聞かせ願えたら有り難く思います。自分自身でも材料が乏しい(広大な削平地と堀切のみ)為に城跡遺構かどうかの判定も下せていないのが現実なのですが、、、、
まだ城跡巡り後の整理がついて居りませんが、近日中に遺構画像と地図を送らせて頂きたいと思います、どうかよろしくお願い致します。

takuさま
先週日曜日はこのお城も訪問しました。ここは鶴居集落に入ると小さな道標がいくつもあり、と登城口へは迷わず到着。地元の保存の熱意を感じました。

山麓と山頂には丁寧な説明版。又この付近では珍しく確りとした遊歩道があり、暑い中でもあとxxxmと100m刻みで木看板があるので、元気がでました。
私は30分で到着しました。遺構が目白押しとまでは行きませんが、一部石積みが残っているし、切岸も数か所。山頂からの眺望はスカッとしてとても楽しめました。道なき道の激斜面後の達成感もいいですが、このような山城も捨てがたいと思いました。

一日数か所回る中でこの調和を考えながら選択肢を考えるのも楽しみの一つです。

ありがとうございます。

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