« 下滝城跡(兵庫県丹波市) | トップページ | 篠場城跡(兵庫県丹波市) »

2011年2月 5日 (土)

険峻極まりない山頂に未だ石垣跡が残る 霞ヶ城跡(兵庫県多可郡)

城跡は兵庫県多可郡多可町中区にあって、森本集落の真北側に聳える標高281mの山頂に位置しており、城山と呼ばれる山上から南北に渡る尾根上に縄張りは展開されており、文献による違いはあるが「森本城」とも呼ばれている。この山城の歴史は古く、南北朝期に赤松氏の家臣によって築かれたものでもあるが、廃城に至るまでは多くの城主交替劇があった模様、同じ中町にあって既にリポート掲載を終えた、段ノ城あるいは貝野城と共に、在田氏在城時が一番山城としての機能が発揮された時期といって良いのかも知れない。

1_1 登城ルート

4 入山口

1_2 城跡概念図

この山城は南北二峰の最高所に櫓台とも呼べそうな郭を構え、直線的な狭い痩せ尾根地形に任せて尾根上を削平し郭を展開させた、単純な縄張りプランとなっているが、規模から考えれば南側最高所を主郭とすれば良いものとは思われる。城跡としての特徴あるいは見所遺構を挙げれば、その城域となる南北の末端部分と中央には縦堀を付随させた空堀が備わり、特に西側斜面においては、崩落して覗われる面積こそ異なるが、赤松氏の築城における最大の特徴とも言える、石垣跡は随所で覗う事が可能(概念図参照)となっている。石垣痕に関しては探せばまだ多くの斜面で目に留まるものとも思われるが、この石垣跡だけの為に訪れても決して後悔はしない様には思われたのである。もちろん便宜上の二ノ郭西側の土塁の付随する横北端の分厚い土塁の付随した横堀及び豪快な縦堀などは、石垣跡と並んで見学者の目は間違いなく楽しませてくれるはずである。

14_horikiri_5 南端の堀切見所

16_minami_gedan 南郭群の現状

18_shukaku 主郭の現状

25_2maru_1 二ノ郭(城中最大郭)

42_sikiri 西側の横堀と大土塁見所

22_nisi_isi 西斜面石垣跡見所

27_kita_horikiri 中央堀切見所

31_kita_shukaku 北郭の現状

38_nisi_obi_isi 北郭下部の石垣跡見所

37_yokohori_dorui_2 北端の横堀と大土塁見所

この要害堅固を地で行く様な険峻極まりない地に、自然露岩をも郭壁として取り込んで更に石垣で郭壁を固めた様相は、正にこれぞ山城と呼ぶに相応しいものであり、横堀が備わる単純に終わっていない縄張りの醍醐味、あるいはその佇まいも含めれば、山城ファンの方に限れば見所満載とも言える、間違いなくお薦め出来る城跡と自分の目には映ったのである。ただ一般城跡(史跡)ファンの方には、このシダで覆われて地表も見えない登山道、あるいは急峻過ぎる登山道を考えれば、中々お薦めし難いのが本音でもある。

城跡を訪れるには中国自動車道「滝野社」ICが最寄の乗降口となるが、国道175号から国道427号へ進入する事が先決となる、現地付近まで到達すればルート図にある「観音堂」駐車場を目指せば分かり易いが、入山口となるのは詳細地図を載せた日吉神社駐車場の北側からで、そこには子供達によって記された小さな登山口標識が備わっている。個人的には今回で二回目の訪城となる今回も、前回同様分かり易い観音堂からスタートしたが、日吉神社の駐車場を利用しても良いだろう。ここから登山道に任せて上れば、道中覆い尽くすシダで登山道すら確認出来ない状況となるが、急斜面に備わるロープを手がかりに上れば、迷わず約20分で南端の堀切には辿り着けるだろう。

« 下滝城跡(兵庫県丹波市) | トップページ | 篠場城跡(兵庫県丹波市) »

兵庫(三田~播磨地方)の山城」カテゴリの記事

コメント

takuさま
シルバー連休中の内2日間は比較的近くを訪問しました。その内一日は多可町周辺で、今回もいろいろと参考にさせて頂きました。いつもありがとうございます。
細長い尾根に食いつくような数々の遺構は荒々しく、又ワイルドで気に入りました。シダの藪で足元が見えなくなるがロープは助かりました。
ところが、下りは油断していて道に迷い、すごく遠回り。うっかり磁石を持参しておらず、近隣の小学校の運動会の大音声が目印にはなりましたが、激斜面を彷徨してしまいました。いい思い出になりました。ありがとうございます

シダの藪では5月に訪問した赤穂郡の大聖寺山城址もすごかったですが、甲乙つけがたいと私は思いました。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1070646/38693443

この記事へのトラックバック一覧です: 険峻極まりない山頂に未だ石垣跡が残る 霞ヶ城跡(兵庫県多可郡):

« 下滝城跡(兵庫県丹波市) | トップページ | 篠場城跡(兵庫県丹波市) »

無料ブログはココログ