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2011年1月 4日 (火)

丹後 原城跡(京都府舞鶴市)

城跡は京都府舞鶴市桑飼下にあって、原谷集落の東側に位置する丘陵最高所に位置している。当時は丹後全域にかけて威を振るった一色氏一族の一人でもある、一色兵部太夫義季の居城が伝わっている事からも、当然一色氏にとっては戦略的に重要な山城であったものと考えられよう。

城跡を訪れるには、スタート地点によっては色んな訪問ルートが考えられるが、京都市内から向かうのであれば、京都縦貫自動車道「舞鶴大江」ICが最寄の乗降口となる。そこから東進して舞鶴市内まで通じる国道175号を経由し、「岡田下橋」を渡り県道55号へ合流して原谷集落へ向かうルートが一番分かり易いとは思われる。原谷集落に入るには分かり易い目印がないので、ルート図から判断して頂くより方法は無いが、「岡田下橋」からは西進する事、1.5kmを目安として頂ければ良いだろう。現地で山上まで上れる山道の有無を尋ねた処、現在山上まで通じる山道は無く、概念図に示した直登ルートが地元の方に勧められたルートでもあるので、これから訪ねる方は、迷わずこの急斜面直登ルートを辿る事をお薦めしたい(下草は多いが藪漕ぎまでは至らず)。

1route 登城ルート

4_sinnyuukuti 直登口までの進入路

3 城跡概念図

現状(12月)城跡は、当然藪化は進行中にあるが、小規模(砦規模)でシンプルな形態を持つ山城ともあって、遺構の判別確認は容易に出来る状態にある。ただ主郭だけに限っては、木々に遮られその全体像まで窺う事は非常に困難となっており、その切岸斜面も含めれば、木々の隙間を縫っての郭移動は余儀なくされるのが現実でもある。その様な状況下で、踏破した範囲内で目に留まった遺構は全て概念図には示したが、切り立つ周囲の斜面までは密生する雑木に阻まれ、踏破する事も外見から窺う事も叶わなかったので、残存遺構(特に縦堀)も図に示した限りではないものとは思って頂きたい。

7_hokusei_kaku 北西郭

9_nisikaku2_1 西郭2

12_shukaku_1 主郭の現状

16_kita_horikiri_dorui 北斜面の空堀、土塁見所

18_2jyuu_horikiri_2 二重堀切1見所

19_tatebori 縦堀に繋がる様見所

城跡にあって見所となるのは、主郭西背後を断つ二重堀切と、凄い高低差を誇る堀切壁、主郭北斜面に施された武者隠しの機能とも窺われた空堀(横堀)及び付随する受け土塁は真っ先に挙げられようが、何れもその空堀両端は縦堀として繋がっているので、見応えは充分感じられる筈である。ただこの大土塁を伴う二重堀切の状態は非常に悪く、倒木や木々に遮られてその全体像までは拝めないのが残念な部分ではある。城跡を個人的に評価すれば、この見学環境からしても状態が良いものとは決して言えないが、先に触れた堀切の醍醐味、山城の醸し出す風情、あるいはその険峻な佇まいも含めれば、山城ファンの方だけにはお薦め出来ようか、、、。

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京都(丹後地方)の山城」カテゴリの記事

コメント

TAKUさんおはようございます。
桑飼下の原城のレポート拝見しました。
近くの、桑飼上の宇谷城も見ごたえがあります。
まだ行かれていなければ、一度みてください。
舞鶴(旧加佐郡)には130箇所を超える山城が残っています、レポートを楽しみに待っています。

ショウカン 様

私 自身も縄張図を描くものであり、その大変さはよく理解しており、山形氏の功績は大変素晴らしいと評価をしております。そして書籍として一般に広く研究成果を出されたことに敬意を表します。前回のショウカン様のコメントにありました時間がなかった、又、校正の問題と言うのは間違いで、そのような事で縄張図の間違いが起こる事はありません。私は氏とお会いした事がありまして、「美作国の山城」の縄張図は氏の長年の積み重ねです。今は私の知人 K氏とM氏が美作のに入り縄張図作製を行い約80城程仕上げたそうです。修正となると全て修正となり、一から描きなおさないといけない城が多いため、全て一から彼らは描き直しています。私はそこまでする必要は疑問に感じますが・・ 何よりも氏の訴えたい所はそういう所にあらずと言う事です。氏が訴えたい重要な意味をお分かり頂けたらと思います。

TAKUです、宇谷城は既に攻略して来ましたが、全く実態が分からなかった事もあり、何の期待もせず訪れましたが、あの素晴らしい畝堀群には圧倒されました。
この山城は複雑な縄張り(空堀の部分)ともあって、概念図の作成に少し手間取っており、リポートは少し後になりそうですが、近日中には掲載しますので是非ご拝見下さい。
舞鶴には百以上の城跡があるとコメントにありましたが、これから一つずつ踏破していくのが楽しみにになって来たところです。

takuさま

ここも急斜面直登ルートというワードに釣られ訪問しました。砂防ダム手前から直登試みる。が、見上げる急坂。根性なくしては絶対無理の城址と思いました。約20分格闘。滑る。棘付き枝、藪漕ぎ等、立派な激斜面当確。過去小生のベスト10に入る激斜面と思いました。郭は5つぐらいあるが夫々10m以上のすごい切岸が存在。よくこんな急峻な山に城を築いたものだと感心。下りも当然激斜面。滑落しないように相当慎重に降りました。膝ガクガク。でも達成感充分。思い出残る激斜面になりました。ありがとうございます。
いつも思うのですが、斯様な激斜面を見つけ挑戦される姿に感動です。私はそれを見てトライするだけなので、楽なものだと思っております。

TAKUです、ヒデさん今回の山城巡りにおけるコメント四城分全て拝見させて頂きました。何時ものことながら、ご感想有難うございます。
中でもこの原城は、中々の激斜面だったと記憶には残っていますが、丹後における山城の切岸は、直立に刻まれたものが多く、その遺構の見応えもさることながら、達成感も半端無かったものと思います。登山道までは望めませんが、これから少しでも山上の木々が伐採されて、より見学し易い環境が整えば言う事はないのですが、、、
それから話は変わりますが、奈良県下の山城でも丹波、丹後と同様に、多くのダニがズボンに張付いておりました。今となっては鹿や猪以外の、公園で散歩させる犬でさえもダニを媒介していますので、山城巡りだけが特別なものとは思えませんが、、、直登道中あるいは笹薮に巣くうダニだけは注意して下さい。膝から下にかけての足元には万全の対策が必要となってきますが、ヒデさんほどの山城経験者であれば、今更声を大にしていうまでもないかとは思います、、、つい最近香川県でも感染症での死亡例が確認されたそうです。
お互いダニには細心の注意を払って臨みたいものです。

takuさま
ダニ情報深謝します。まだまだ山城歴は短いこともあるのですが、今までダニは気にしたことありませんでした。勿論肌を露出して登城することはありませんが、宿泊を伴う山城巡りの時は使用したタイツをそのまま部屋にほったらかしにして、部屋の中で焼酎を浴びているので注意必要ですね。日帰りの時はそのまま洗濯機に放り込みますが。

いつも貴重な情報ありがとうございます。

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