拝師城跡(京都府福知山市)
城跡は福知山市拝師稲葉谷にあって、拝師(ハヤシ)集落の南端に位置する「福聚寺」の南背後の丘陵上がそれにあたる。城史に関しての詳細は不明
城跡を訪れるには既にリポート掲載を終えた山崎城跡を起点にすれば分かり易いと思われるが、まず国道429号へ進入する事が先決となる。「福聚寺」を目印として目指し、到着後は駐車場のそば付近(画像に注目)から藪の中に入れば、そこは直ぐに城跡でもある。
この城跡の形態は概念図に示した様に、丘陵上に小規模な山上本郭を構え、北側斜面に規模の小さな段郭を重ね、麓の屋敷跡とも見受けられる規模の大きい削平地(居住空間か?)から成立したものと見受けられたが、現状分かり易い当時の遺構としては、郭跡を除けば山上主郭の埋もれて浅い堀切と僅かに窺われる土塁跡程度と思って頂ければ良いだろう。山上郭群は風化が激しく地表は荒れ放題となっており、朽ちた小さな祠がかつての神社敷地を想像させてくれてはいるが、今となっては訪れる者はマニアックな城跡ファンのみとも窺われた。現状(六月)周辺は植林地となっている事からも、比較的動き回りやすい状態は自然保持されており、数少ない遺構ではあるが、ほぼ判別確認可能な状況にある。低丘陵上に築かれている事からも、切岸などの醍醐味に触れる事は余り出来ないが、単純でシンプルな縄張りは充分把握する事は可能となっている。見応えのある遺構は皆無に近いものでもあり、見所を探すのには中々苦労するが、敢えて挙げれば先に触れた土塁を付随した堀切と言う事になろうか。
城跡を個人的に評価すれば、国道429号を利用すれば訪問可能な樽水城跡、山崎城跡、今安城跡、半田城跡などの何れかとセットにした同日訪問なら、何とか充実した山城巡りとなる様には思われた。
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