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2010年8月 8日 (日)

ほぼ無名に近い山城なれど、遺構の見応えは抜群! 広田城跡(京都府与謝郡)

この山城は以前から何度となく訪れている、与謝野町の山城巡りの中で知り合った地元の方から得た情報源だけを頼りに訪れたものであるが、その方いわく、村史あるいは郷土史に載る程度の山城という事でもあり、城跡は「岩屋小学校」の背後の山にある事だけが事前に得られた情報でもあった。自ずと実態が判明していないので、全く期待を抱かずに現地に赴いたが、その山上では思いもよらず自分の期待を遥かに凌駕するほどの、山城としては状態も良く、縄張り妙味に満ち溢れた素晴らしい城跡遺構と遭遇する結果となった。もちろん伝承に残る程度の城跡と聞いたので、まだ発掘調査はされていないのかも知れないが、とにかく文献(城郭関連の)資料などに眼を通しても、一切城跡名が見当たらないのが現状でもあり、先に述べた様に素晴らしい城跡遺構であると同時に、訪れて期待を裏切られる様な事は決して無いものと自分の目には映ったので、このリポートと概念図を拝見した上で、少しでも興味を持たれた方には、山城ファンだけに止まらず、史跡ファン、城跡ファンも含めて是非訪問をお薦めしたいのである。

1route 登城ルート

3hi 城跡概念図

城跡は与謝群与謝野町岩屋広田にあって、ここを訪れるには先にリポート掲載を終えた伊久知(幾地)城を起点とすれば、位置も道順も分かり易いとは思われるが、ルート図に示した岩屋小学校あるいは保育園を目指せば難なく城跡南麓までは辿り着けよう。城跡へ向かうルートは二通りあるが、ここでは保育園の広い駐車場を借用し、休日に訪れたとしての前提で最短ルートを紹介させて頂く。駐車場からは広大な運動場を北へ横切って、その東西両尾根先端部の藪の途切れた地点から右手の尾根に向いて直登すれば、5分程度あれば大師道が通過している南郭群に到達可能となっている。別のルートは駐車場から観音堂まで歩いて向かい、生い茂る下草で分かり辛いが、概念図を参考にして入山口となる大師道さえ探し当てれば、自ずと城跡までは辿り着ける筈である。

8_minami_kaku2_1 南郭2

10_nantan_horikiri_dobasi 南土橋付き空堀見所

14_dai_dorui 南郭1の土塁見所

15_dorui_haigo_horikiri_1 南郭背後の堀切見所

現状(七月)城跡は、縄張り内を大師道が通過している事もあって非常に見て回りやすい状態にある、南郭背後に備わる薬研堀から主郭、更にその周囲に展開される郭群は、若干状態は落ちるが、それでも山城としてみればかなりコンディションは良い部類に入るだろう。自作概念図に示したまでが踏破した範囲内で目に留まった遺構群であるが、これらは全て判別確認し易い状態にあると思って頂ければ良い、この城跡で最も誇れる部分であり見応えを感じる箇所は、土塁の醍醐味であり、状態の良い空堀群と言う事になろうが、主郭に備わる大土塁、南郭に備わる櫓台土塁(機能は推察)、東西の尾根を断つ堀切に付随した土塁郭とも呼べる巨大な土塁、武者隠しと思える受け土塁etcなど、土塁の見事さには圧倒される事請け合いとも思えた。もちろんその土塁背後に刻まれた空堀、あるいは縦堀に繋がる堀切、土橋付き堀切なども、とても良い状態のものが拝める状況にある事は言うまでもないが、、。

21_shukaku_daidorui_2 主郭の大土塁見所

23_nisi_horikiri_1 西堀切と大土塁見所

26_hokutan_horikiri_dobasi 主郭背後の大堀切見所

37_higasi_horikiri_kyodai_dorui_3 東堀切と巨大土塁見所

42_higasi_yasiki 東側の屋敷跡か?

丹後地方には無名に近いが数多くの山城が未だ山間部に現存している、特にこの与謝野町には明石城、山田城、石川城などと、知名度はほとんどないにも拘らず、訪れてみれば意外に状態は良く、遺構残存度の高い山城が数多く見受けられるが、この城跡もその山城の一角に加えても良さそうには思われた。これだけの城跡遺構が人知れず残っている事は驚異に値する事でもあり、丹後地方の村史あるいは郷土史だけに載せられているだけで、山城ファンの方々にも知れず、このまま眠らせておくには勿体無いばかりと眼に映ったのである。個人的には絶対に城址碑を設けて頂きたい城跡の一つである。

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