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2010年5月 2日 (日)

滝城跡(京都府与謝郡)

城跡は京都府与謝郡与謝野町滝にあるが、限りなく無名に近く、更に情報量の乏しいこの城跡を訪ねるにあたっては、所在地を確定するまでには、現地で随分無駄な時間を費やしてしまった。と言うのも、地元で城山を尋ねた方が悪かったのか、自身が城跡として目星を付けた反対の山を自信を持って指差されたので、迷わずそちらの山へ向ったのである。

最初に地元で聞き及んだ情報によれば、山上には無数に石垣跡が残っているとの事でもあり、期待に胸を躍らせながら上ったが、上れど上れど郭跡も石垣も目に留まらず、止む無く途中で山を下りて、結果的に最初に目星を付けた山に一か八かでトライしたが、やっとその山上で素晴らしい城跡遺構と遭遇する事が叶えられた。これからこのブログをきっかけとして訪城される方には、地元で訪ねなくともピンポイント上れる様に、所在地と入山口をルート図に記したので是非参考にして頂きたい。尚、城史に関しての情報としては、唯一加悦(有吉)城を居城とした石川氏の居城が伝わるのみでもある。

1_1 登城ルート

6_3 入山口までの進入路

1_2 城跡概念図

城跡へは既にリポート掲載を終えた明石城、温江城などと同じ訪問ルートで訪れる事が出来るが、まず国道176号に進入する事が先決となる。ルート図を見れば直ぐお分かり頂けるとは思われるが、与謝野町に入れば701号へ針路変更して城跡へ向えばよい。城跡のある山上まで上るには、開閉フェンスのある入山口は城跡の北麓に一つしかないが、民家脇から入山口まで到達可能な確かな山道(画像に示した)があるので、それを利用すれば迷わず辿り着ける筈である。入山口からは急斜面の直登となるが、比較的上り易い状態となっており、麓の墓地付近から山上郭までの所要時間は、10分程度と思って頂ければ良いだろう。

現状(四月)城跡は、縄張り全域が植林地ということもあって、山上郭群の見通しは利き、現存する遺構は全て判別可能な、見学し易く見て回り易い、山城としては非常にレベルの高い状態にある。未だに随所に残された石垣跡や郭跡に散らばる崩落石の多さも加味すれば、当時は総石垣城をも想像させてくれそうには思われた。

17_ooisi 矢穴跡見所

20_sanjyou_higasikaku_heki 山上郭の切岸見所

25_higasi_isi 東郭外壁底部の石垣跡見所

29_isi 中央虎口の石垣跡見所

35_naka_kaku_1 中郭大土塁見所

44_kita_gedan2 主郭北下段郭壁

35_naka_kaku_1_2 中郭より東郭

38_sita_horikiri 西堀切見所

45_sita_yakenhori_1 51_yakenbori_gawa_2 北大堀切最大見所

この山城の見所及び醍醐味は、山上郭群の切岸から一気に麓まで落ち込む、未だ比類なき美しさを誇る切岸にあると言っても過言とは思えないものであり、当時に思いを馳せる事の出来る、スケールの大きい二本の薬研堀(正しくV字形)あるいは郭壁随所に露見している石垣跡と並んで、城跡の白眉と言えるものになっている。規模自体は山上郭の全長が70mにも満たないものであり、砦規模の山城と位置付け出来るのかも知れないが、この石垣から始まり大土塁、堀切に至るまでの練られた縄張りプランは、充分本格的普請が窺われるものでもあり、山城フアンだけに限らず一般城跡ファンの方にも是非、この山城に残された石垣跡や山城を形成すべく本来の姿に近い堀切、あるいは切岸の醍醐味を味わって頂きたいと思うのである。個人的には史跡としての価値も遺構としての値打ちも相当なものと見たが、、、、

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京都(丹後地方)の山城」カテゴリの記事

コメント

与謝群与謝野町幾地に在る伊久地城って行かれたことあります?
石川五右衛門の出生地ではないかと言われていますが…

TAKUです、コメント拝見致しました。
幾地城はまだ訪問しておりませんが、所在地まではピンポイントで掴めております。無名に近い山城なので、城跡の形態も残存する遺構に関しても想像が付かないのが現状ですが、もし既に訪問しておられたのでしたら、遺構の状況などをコメントして頂ければ有難く思います。
石川五右衛門の件に関しましては、一応歴史上の人物とは言えそうですが、現在に至るまでには憶測と想像が入り混じっており、何とも言いようがありません、、、

takuさん
先週末は与謝野に宿泊して、4年ぶりに同町を訪れました。合計33城訪問しました。激斜面はなかったですが、ぞれぞれ味わいありました。いつもありがとうございます。

最初にこの城址を訪れたのですが、山城で要求されてるかなりの遺構が残っており、感動しました。
これからも良い保存状況を切望します。

nnnn33城踏破とは、、、恐らく連泊されたのでしょうが、ヒデさんの意欲的な山城巡りには、何時も頭が下がる思いです。
与謝野町における山城では、私にとっては明石城が一番印象に残っていますが、幾地城などと同様に、他の山城も比較的状態が良く、直立に切り立つ切岸の見応えは、丹波などに展開される他の山城群を圧倒しているように見受けられます。
今でもあの時の感動は忘れる事が出来ませんが、ヒデさんも見応えのある丹後の山城を堪能されたのではないでしょうか。

takuさん
ありがとうございます。基本的には普通のサラリーマンなので、今回は1泊ですが、近くに纏まっているので、効率的にまわれました。明石は別投稿します。

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