« 高内城跡(京都府福知山市) | トップページ | 上林日置谷城跡(京都府綾部市) »

2010年3月27日 (土)

綾部 野山城跡/茶薄山城跡(京都府綾部市)

この山城は綾部市安場町野山にあって、丹波三大山城の一つでもある、あの巨大な八木城を居城とした内藤氏一族にとっては、実質的に「最後の砦」となった甲ヶ岳城の東出城(砦)に相当するものでもある。個人的には既に甲ヶ岳城はリポート掲載を終えているが、あの八木城を普請した山城を得意とする内藤氏の居城であれば、この甲ヶ岳城も山上郭群だけでは決して終わるものではないものと思っていた。以前から外部情報によって、山頂から四方に渡る枝尾根上の一部には、砦跡が存在していると言う事は知っていたが、今回はやっとその東側枝尾根に位置している、野山城、茶薄山城を訪ねる機会に恵まれた。

結果的には二城どちらも砦に相応しい小規模な山城ではあるが、特に野山城の方は、その縄張りには予想を超えた遺構が凝縮されており、山城ファンにおいては無名に限りなく近い為に、ほとんどノーマークの山城とも思えた事から、今回はその現況あるいは実態を知って頂く為に、是非訪問をお薦めしたい城跡の一つとしてリポート掲載するに至った。

1a_1 登城ルート

4 登山口案内板

1a 城跡概念図

ここでは野山城を中心にリポートさせて頂くが、城跡へ訪れるには道標の設置されている「甲ヶ岳城」登山道を利用する事になる。登山口までは甲ヶ岳城と同ルートなのでここでは割愛させて頂くが、ルート図の如く案内板のある登山口からスタートすればよい。しばらく上れば空堀状の地形が登山道の一部となっている箇所に到達するが、既にここは茶薄山城の大堀切でもあり、「甲ヶ岳まで765m」の道標でそれを確認して頂ければ良いだろう。道標の設置された部分は土橋状になっており、茶薄山城へはその左手方向の山道に従って上り、左斜面に取り付いて直登すれば、直ぐにでも山上主郭に辿り着けるとは思われる。野山城へは更に道標から上り続けるが、最初の尾根上削平地を越えて次の削平地までの、登山道が突き当たる箇所で左手(東側)枝尾根に向いて下ればよい。ここまでは約20分は要すが下りれば直ぐにでも右手に縦堀、あるいは城跡中一番醍醐味を感じられる遺構の一つでもある二重堀切が迎えてくれる筈である。

8_tatehori2 西縦堀見所

12_seitan_2jyuu_horikiri_2 土橋付き堀切1見所

13_dobasi_horikiri_3 土橋付き堀切2見所

17_shukaku 主郭内

17_shukaku_heki 帯郭より主郭

22_une 畝状空堀見所

この山城の特徴であり魅力は、ズバリ「空堀群だけにあると言っても過言とは思えないもので、概念図に描いた如く縦堀、畝状空堀、二重堀切から繋がる豪快な縦堀まで含めれば、少なくとも15本の空堀は目に留まる筈である。この小さな山城になぜここまで?と言った疑問も当然生じるが、この地が防備に置いてよほど重要な地であったものか? これは当時縄張りプランを考えた者にしか分からないので、各々で想像して頂くより他ないだろう。現状(三月)、郭内は冬枯れしてはいるが木々で覆われており、藪化は相当進行している状態にある。ただ移動に差し支えるまでには至っておらず、概念図に描いたまでの空堀群は何とか判別確認可能な状態にあり、これから訪れる方には堀切まで含めた空堀の醍醐味を是非味わって頂きたいと思うのである。これから甲ヶ岳城を訪れる準備のある山城ファンの方にとっては、当然野山城も見学の対象となるのは言うまでもないが、、、

尚、茶薄山城の方は藪化が深刻な状態にあるので全域踏破は出来ず、現状山上本郭周辺の遺構確認が精一杯であり、その斜面に畝堀あるいは縦堀は窺われなかった。

Photo 茶薄山城の登城ルート

2 大堀切

3 主郭内の現状

4_2 腰郭

« 高内城跡(京都府福知山市) | トップページ | 上林日置谷城跡(京都府綾部市) »

京都(綾部)の山城」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 綾部 野山城跡/茶薄山城跡(京都府綾部市):

« 高内城跡(京都府福知山市) | トップページ | 上林日置谷城跡(京都府綾部市) »

無料ブログはココログ