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2010年3月16日 (火)

西山城跡/荒神山城跡(京都府福知山市)

この城跡は福知山市堀西山の地にあって、標高150mの低山山頂に位置しているが、山上で形成される防備機能としての土塁空堀遺構の形態は非常にユニークなもので、機能をあれこれと考えさせられるものでもあり、近畿圏内でも他で類を見ないものと思われた。縄張り形態としては山上最高所に櫓台程度の小規模な主郭を構え、三方の枝尾根に郭が配されるオーソドックスなものであるが、主郭東西における狭い痩せ尾根上には、土塁で周囲が覆われた内部が空堀構造の遺構(一見空堀道の様には見えるが、)は直ぐ目に留まるはずである。概念図(画像に注目)だけでは分かり難いかも知れないが、特に西側に展開されるものは状態も比較的良いので、その構造も分かり易く、西端には出入り口とも思われる虎口まで備わっていた。一般の山城の形態から考えれば、この痩せ尾根上に土塁などは全く必要とは思われず、これがこの城跡の特徴でもあり特異と感じた部分になるのかも分からない。

1_2 登城ルート

5 登城進入口

1_4 城跡概念図

9_shukaku_heki 主郭切岸

11_shukaku_kubomi_1 主郭内部

22_nisikaku_karahori_4 22_nisikaku_karahori_5 西郭の土塁空堀見所

17_dorui_karahori_1 北側斜面の空堀跡見所

18_higasi_karahori_1 東空堀跡見所

とにかく狭い尾根に30mに渡って展開される、土塁内部(空堀状)を移動して守備にあたったとも思える、土塁で覆われた狭く連続する空堀(武者隠し的なもの)は、城跡にあっては一番の存在感を示すものであり、上ってまで窺う値打ちのある遺構と目には映ったのである。雨でも降れば郭内部は水浸しになったものとも思われ、当時は簡易的に屋根があったものとも想像出来るが、、、。もちろん東側にも同様なものが40mに渡って構築されてはいるが、こちらは長年の風化によって空堀跡は十分窺われるが、周囲を覆う土塁の土は随分流失しており、高さはほとんど失われているので見応えには多少欠ける。他では小規模な主郭内部に形成された穴蔵状の二箇所の小さな窪地は、一見炭焼き施設の様にも思われたが、周囲に炭焼き跡としての黒ずみも石積みも見受けられなかった事から、個人的には当時のものとも思えたのだが、機能の想像が付き難いので断定は出来ないものでもある(推察)。

全体的に規模は物見程度で小さいものであるが、山上で目に留まる城跡遺構は他では中々お目にかかることが出来難いものでもあり、とにかく遺構にウエイトを置いて見学される方には、薬研堀などの様にインパクトのあるものではないが、是非覗いて頂きたい遺構であると同時に、決して期待は裏切らない遺構とも思えるのである。

城跡へは国道9号から福知山女子高あるいは京都創成大学を方面に向いて南下し、直登進入口(画像に注目)とした集合墓地を目指せば迷うことなく辿り着ける筈である。そこからは鉄塔を目指して谷状地を上れば、10分程度で山上に到達可能である。

尚、ルート図には記したが、福知山女子高の南背後の丘陵上には荒神山城があるので、これも同日訪問とすれば、更に山城巡りも充実する様には思われた。西山城の方の城史に関しては詳細は全く不明であるが、此方の山城は仁木氏の居城が一応伝わっている(詳細は不明)。進入口は福知山女子高職員駐車場の脇からで、そこから上に向いて直登(上り易い)すれば、5分内で山上主郭には到達可能である。現状藪化は深刻化してはいるが、空堀跡、縦堀跡は充分窺える筈である。

1_koujinyama 荒神山城直登山口

1_koujinyama_2 山上空堀跡

1_koujinyama_1 縦堀跡

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