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2010年3月14日 (日)

沼ヶ谷城跡(京都府綾部市)

城跡は綾部市十倉中町沼ヶ段にあって、集落の北背後の丘陵先端に位置している。先にリポート掲載を終えた赤道城とは同じ渡辺氏(渡辺隠岐守俊久)の居城と伝わっている事からも、本城(居館)と出城の関係は推察されようが、詳細は不明でもある。現状の形態を窺う限りでは、此方の城跡の方が規模では数段勝っており、丘上地にある事からも、利便性を重視した館城を想像させるものである。

城跡へは赤道城を起点とすれば位置関係も把握し易いとは思われるが、これから訪れる方には、自ずと二城同日訪問は考慮に入れたい処でもあり、個人的には赤道城に先に寄ったが、本城とも見受けられるこの城跡から見学した方が良いものとは思われた(色んな理由による)。城跡への進入路は府道1号を走り、ルート図中に示した様に「るんびに学園」の看板を目印として左折、車は左折した付近に路駐スペースはあるので、自己責任において駐車すれば良いとは思われるが、そこから歩いて集落北最奥最上段の民家まで辿り着けば(5分程度)、概念図に示した民家横から山道が繋がっており、それを利用して墓地まで向えばよい。恐らく当時の縄張りは民家敷地周辺まで及ぶものとも思われるので、既にこの付近から山城の風情は充分感じられるはずである。

1_1 登城ルート

8 城跡進入口

1_2 城跡概念図

現状(二月)城跡は先に訪れた赤道城同様に、積雪によって非常に地形も把握し辛く、斜面も滑りやすい状況から、全域を探索するまでには至れなかったが、概念図に示したまでが踏破確認出来た範囲であり、判別確認可能な遺構と思っていただければ良い。積雪に阻まれなければ大堀切の堀低部分まで下りて、斜面に備わるかも知れない縦堀まで確認したかったのだが、それも出来なかったのが唯一心残りではある。しかし全体像はおよそ掴む事が出来たので、この状況を考えれば良しとしなければならないだろう。見所は概念図中に示したが、未だ健在でもある主郭背後に備わる規模の大きい櫓台土塁、その背後の尾根を断つ大堀切、主郭に向うまでの大土塁(縦土塁)を脇に伴った空堀状の上り虎口は当然挙げられるだろう。ただ南側民家直ぐ傍まで広がる大規模な削平地は、後世において開墾あるいは農地として造成整地された形跡が窺えるので、当時の縄張りは見たままを想像して楽しむのが一番良いものとは思われた。個人的には墓地周辺までが地形改変されていない、当時のままの縄張りとは思えたのだが、、、。

27_nisikaku_dorui_1 西郭の空堀状の土塁見所

29_nisikaku_gun_heki 西郭群の切岸

15_nobori_koguti_1 上り空堀道見所

16_nobori_daidorui 三郭より縦土塁見所

22_shukaku_nai 積雪で分かり難いが主郭内、奥土塁

21_daihorikiri 大堀切見所

城跡を個人的に評価すれば、赤道城と併せた二城同日訪問に於いては、同じ渡辺氏の築城による山城と丘城の縄張りプランの違いも分かり、更に二城が川を挟んで呼応し合う環境まで考えれば、当時の状態に思いを馳せる事も容易く、充分満足の行く山城巡りとなるのではないだろうか。

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コメント

TAKUさん今日は。
いよいよ上林谷の城のレポートが始まりましたね。
行かれた日は、あいにく雪が残っていたようですが
残りの城も楽しみにお待ちしています。

はじめまして 初めて投稿させていただきます ブログ一昨年の夏のブログ開設依頼毎日見させて頂いております 素晴らしい概念図 詳しい行き方や説明もあり但馬 若狭 丹後 播磨 丹波等ブログを見させていただき山城賛歌掲載の150ヶ所以上の山城へ行ってきました そして毎朝ブログの更新に楽しみにさせていただいております 今では山城好きの仲間もできみんなが山城賛歌をこよなく愛しております 本日書き込みさせていただいたのはブログ読者自分をふくめ山城仲間また恐らく他の読者も同様に考えていると思うのですが 個人様で開設されているブログに対し期待願望を望むべくべきではないと思うのですが一点とても気になることがあります、最近はブログ掲載が丹波地域に偏っており以前は掲載がありました他の地域については掲載がされなくなったことです 他の地域もぜひ掲載を多くの山城ファン一同期待しています これからも 素晴らしいブログを末永くぜひ続けて下さい これからも期待し楽しみにしています
山城ファン一同

TAKUです、コメント拝見させて頂きました。
自分にとっては感激して止む事のない内容のコメントを頂戴し、非常に有難く思っている次第ですが、リポート記事を参考にして頂き、既に150箇所も見て回られた事に対しては非常に驚くばかりでもあります。今までのリポート記事が少しでもお役に立っているかと思えば、山城賛歌冥利に尽きるとも言えます。
当然多少のリスクを背負う事にもなる、山城巡りが大変な事は自分自身が一番認識している事でもあり、ブログ「山城賛歌」支持して頂いている方々には敬意を表したいとも思います。
今回のコメントによって、比較的数も少ないと見受けられる山城ファンの方に、改めて支持されている事も分かった次第であり、当然コメント内容に対しては、これから少しでも訪問リポートに反映させて行くつもりではおります。
ただ城跡呼称はあっても無名に近い山城は情報も少なく、所在地の確定、あるいは辿り着くだけでも非常に時間の無駄があり、更に誤認して下山する事も数多く、日程上色んな地域あるいは遠くまで足を延ばせないでいる現実もあります。どうぞこれだけはご理解して頂いて、これからも山城賛歌をご拝見して頂ければ幸いです。
現状、自然任せの荒れ放題の山城は数多く見受けられますが、低山でもリスクを伴う侮れない山城も数多くあります。足元には細心の注意を払いながらも、これからも末永く山城を愛し、更に山城巡りを楽しんで頂きたいものと思います。
励みともなるコメント有難うございました。

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