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2010年2月17日 (水)

木間生城跡(兵庫県川辺郡)

城跡は兵庫県川辺郡猪名川町木間生(コモオ)にあって、県道12号沿いにある天沢寺の北背後に聳える標高323mの山頂に位置している。この山城も猪名川町ではある程度知られた存在なのかも知れないが、先に寄った清水愛宕山城で偶然出くわした地元の方は、御存知ではなかったので、城山と知って山頂まで上られる方は、最近では皆無に近い様には感じられた。詳細は不明の山城

城跡へ京阪神から向うには県道12号(川西篠山線)を天沢寺を目指して北上すればよいが、ルート図に示した様に寺院の手前で左折、突き当たりの小学校を右折すれば道路に任せて進行し、トンネルのある峠に向えばよい。トンネルを過ぎて直ぐに右手に山道があるが、ここからが登山スタート地点になる。車は一台程度なら付近にスペースが確保出来るので、ここから山道に沿って行き止まりとなる巨大な岩盤まで向えばよい。行き止まり地点が直登開始地点でもあるが、右手に(画像に注目)治山事業によって僅かに石垣跡が残る谷状地形を、左手尾根に沿う形で上り切ればそのまま山頂へ到達出来る筈である(車を置いて山頂までは20分)。藪漕ぎ箇所は無く登り易いが、崖状斜面は相当きつい(正味は15分程度)ので覚悟は必要!

1_1 登城ルート

6 城跡遠望

11_tozanguti 直登取り付き地点

1_3_2 城跡概念図

現状(一月)城跡は近年人が入った形跡は見受けられず、当然自然任せの風化進行中にあるが、意外にも山上主郭だけはフラットな状態が自然保持されており、木々も比較的少ない(画像に注目)ので見通しも利き、山城としてみれば見学し易い状況にある。概念図に示したまでが踏破確認した遺構群になるが、全長60mにも達する大規模な主郭と物見程度の出郭で形成された山城でもあり、遺構に多くは期待は出来ないものでもある。主郭中央には土が長年の風化によって流失し、ほぼマウンド地形だけになっているが、形態から櫓台は想像出来そうには思えた。見所を挙げれば主郭南北斜面に設けられた堀切という事になるが、北側の堀切は自然岩を取り込んで形成されたものであり、縦堀に繋がる様の全体像が窺える事もあって相当な見応えは感じられた。他で見応えのある遺構には巡り合えなかったが、この険峻極まりない山頂(比高約200m)を制覇した達成感と、遺構に巡り合えた喜びは言葉では中々言い表せないものがある。尚且つ城跡の佇まいを残すフラットな空間に佇めば、自ずと当時に思いを馳せる事も出来、ここまで険峻な地に城跡を築かなければならなかった当時の事情も、自ずと見えてくる様には思われるのである。

13_shukaku_1 山上主郭

16_kita_horikiri_3 16_kita_horikiri_6 北堀切見所

18_minami_horikiri 埋もれた南堀切見所

24_minami_demaru 南出郭

城跡を個人的に評価するなら、足腰に不安の無い方には是非トライする事をお薦めしたいのだが、崖状地形の上り下りは多少のリスクは背負う事にもなるので、険峻な山城に登り慣れた方だけにお薦めしたいのである。険峻な地にある山城が好きな方には絶対期待は裏切らない、満足感にも充分浸れる城跡の一つとみたが、、、。

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コメント

はじめまして!山城賛歌を常日頃拝見させて頂いております。先月に木間生城跡に行きました。堀切後とかどうやったら解るようになるのか教えて下さい。よろしくお願いいたします。

TAKUです、コメント拝見させて頂きました。
あの険峻な山城に猛暑続きの八月に上られたと聞き大変驚きました。相当辛い行軍となった事とは思われますが、一人の山城ファンとして敬意を表したいと思います。
文中における質問の回答になりますが、堀切跡だけに限れば、数ある城跡遺構の中でも地形から想像するのは容易く、大型の山城であれば必ずと言って良いほど、尾根を分断する形で掘削されています。尾根上から進入する敵に対しての防備として備わるものなのですが、そのほとんどがV字形の薬研堀と呼ばれるものです。ただ長年の堆積物によって深さは相当失われておりますが、数多くの山城を訪問していれば、僅かな窪みでもその縄張りの必然性から、堀切跡と判別出来る様にはなれます。
地形から得られる情報(起伏)に対しては、僅かな情報でも興味を持つ事が一番大事な事であり、その地形から得られた情報から機能を想像する事で、堀切跡だけに限らず色んな城跡遺構を判別する目も養われるものと心得ます。もちろん機能の想像が遺構見学の上で、一番の醍醐味を感じられる部分ではあるのですが、、斜面上には他に縦(竪)堀といった形の堀切も施されているので、見極めは大変かとは思います。とにかく堀切跡は横堀を除けば全て斜面上に施されているので、注意深く覗き込む事が一番大切かとは思います。
この回答が少しでも参考になったのであれば幸いですが、これからも是非山城巡りは続けて頂き、遺構を判別する力に磨きをかけて頂けたら、更に山城巡りの楽しさは倍増するものと心得ます。

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