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2010年2月28日 (日)

石生西河原城跡(兵庫県丹波市)

この山城は「水分れ公園」の東奥に位置する山上尾根に位置しているが、個人的にはこの公園は丹波地域における山城巡りの際に、今まで休憩食事あるいは憩いの場として時々利用していた。今回も上三井庄城の帰り道に寄った事から話は始まるが、今回は余裕を持たせた山城巡りになった事から、今までは覗いた事もない公園より少し上った先にある、休憩テラスまで立ち寄ってみた、そこには偶然にも、何と古城跡の案内板が設置してあり、当然直ぐ上って確認に及んだ事は言うまでも無いが、その結果として、自分にとっては今までの山城の一般常識を覆すほどの、他に類を見ない形態を持った城跡に巡り合える事になった。正に灯台下暗しとはこの事で、今回の偶然は必然性が生んだものかも分からないが、この山城はずっと自分の記憶に残る存在となりそうには思われた。案内板には城跡呼称は記されていなかったのだが、更に偶然(正に偶然!)は重なるもので、山城巡りを終えて帰宅後に、自分より一日早い訪城をされていた、何時も有難い山城情報を頂いている読者の方から、この山城に関してのコメントをブログに頂戴しており、この山城は、「石生西河原城」と直ぐ確定するまでに漕ぎ着ける事が出来たのである。(感謝)。

1_2 登城ルート

8 登山口

1_1 登山口の古城案内板より

1_3 城跡概念図

この山城は先に触れた様に、他に類を見ない形態が全てとも言い切れる城跡と感じられたが、自作概念図を見ればおよそお分かり頂けるとは思われるが、極端に狭い痩せ尾根の山上主郭までは、ほぼ踏み段に近い狭小段郭群の連続(中腹に広めの郭跡があるが、他では余りお目にかかれないもの!)、その便宜上の主郭と言えば、人二人が並べば精一杯の幅3mにも満たないもの、その郭跡には更に土塁が付随、更にその背後には分厚い土塁を挟んで二重堀切、更に東山上側には分厚い土塁道に沿って小郭(城跡中では最大)と、とにかく全てに「狭い!」が連呼出来るほどの城跡なのである。にもかかわらず、大胆に刻まれた縦堀まで繋がる深い堀切が物語るように、本格的な縄張りプランによる普請は随所に窺われ、「この物見程度の山城になぜここまで?」と言った、つい疑問も生まれて来そうな城跡なのである。(険峻な山城の普請を得意とした、赤井氏ならではのものか、、?)

13_tatebori_2 西側縦堀見所

18_tenbou_sho_1 展望所

26_nobori_dorui 段郭群の上り土塁見所

30_shukaku_dorui 主郭土塁見所

31haigo_horikiri1_1 主郭背後の堀切見所

34_higasi_yori_nijyuu_horikiri 東より二重堀切見所

38_dorui_dou 分厚い土塁道見所

この山城を当時どの様な機能で用いていたのかは、全て見る者の想像に委ねられるが、少なくとも人が常駐可能な空間は存在しないとも思えた。更に詰城としては狭すぎ、物見としては本格的過ぎる、これら全てを含んだ上で、冒頭に山城の一般常識からかけ離れた城跡と呼んだ訳であるが、まだ未訪の方には、小規模この上ないものではあるが、残存状態もよく、更に遺構残存度も高い、中々他で見る事の出来ない山城の常識を逸脱した本格的山城を、是非訪れて体感して頂きたいと思うのである。個人的にも山上に残された遺構の数々は、山城ファンはもちろん、城跡ファンあるいは山登りの好きな方まで、想像も含めて充分楽しめる事は請け合いとも思われたのである。

城跡は兵庫県丹波市氷上町石生にあって、ルート図に示した通り「石生駅」の東側に位置する、「水分れ公園」を目指せば分かり易く辿り着けるだろう。公園の沢筋を少し東に上った付近に登山口があるが、前述の城跡案内板も直ぐ目に留まるはずであり、ここからは向山連山への登山道が山上まで繋がっているので、迷わず山上主郭までは辿り着ける(登山口から15分程度)筈である。尚、丹波を訪れた時に個人的によく利用しているこの公園は、人工的な滝も流れ、清潔なトイレもあり、近代的な装いではあるが、非常にくつろげる空間となっているので、山城と並んでこれも是非お薦めしたい憩いのスポットの一つでもある。5

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