丸山/茶屋城跡(京都府亀岡市)
城跡は京都府亀岡市稗田野町佐伯にあって、個人的に城跡遺構「茶屋城」として、昨年誤認してリポートを終えてしまった謎の山城からみれば、道路を隔てた直ぐ南西側の丘陵上に位置している。ただ今回リポートしたこの丸山城に別称として茶屋城があるのか、現状では資料も乏しく外部から得た情報だけでもあり、まだ確証には至っていないのだが、先に触れた謎の山城と同様に、城跡遺構は明確に現存しているので、今回は間違いのない呼称でもある丸山城として掲載に及んだ。所在地からすれば茶屋地域は謎の山城の方側にあたるので、此方の方が茶屋城という事になるのだが、何れにしても二城で細い谷筋を挟み対時した形態は、他で見受けられる山城の多くと共通するものでもあり、丸山城あるいは柿花城との関連性も窺われるのである。
城跡へは国道372号を利用して、湯の花温泉「渓山閣」方面を目指せば分かり易い、「渓山閣」の真南の丘陵上がそれであり、車は付近に中々路駐スペースが見当たらない事から、苗秀寺の広い駐車場を一旦借りればよいものとは思われる。ルート図の如く少し歩けば大きな貯水池があるが、それに沿って南側へ歩けばよい。直登口は画像に示したが、池傍の白い外壁の住宅手前から取り付いて上れば、山上までは5分(比較的上り易い)で辿り着けるはずである。尚、下山口に利用した北側の本来の遊歩道(利用して上る人はいないと思われた)からテラス経由でも上れるが、一旦管理用地を通過しなければならない事と、登山口とする小川にかかる木橋が、腐りかけて非常に危険を感じた為に余りお勧めは出来ない。
北西端の縦堀見所
現状(一月)城跡は、本郭周りのみであれば比較的見学し易い状態にあるが、北西側の大規模な尾根上の郭跡は、冬季にも拘らず低草木が蔓延り、移動にも外見からの視認にも差障る状態にある。ただ削平地だけには終わらず切岸処理がされているので、斜面から覗けば充分切岸の醍醐味は味わう事が出来るが、、個人的に判別確認出来た遺構群は概念図に示したが、郭跡を除けば切岸跡、堀切、縦堀は挙げられる。特に主郭下段郭から北東斜面に刻まれた縦堀は、深く状態の良い(凄い!)もので、一見の価値があるようには見受けられたが、縦堀に関してはブログの中で何度か述べている様に、数百年レベルの風化による自然地形の可能性も充分在り得るので、それを見た者が判断を下して楽しめば良いものとは思われる。ちなみに個人的には必然性からも縦堀と目には映ったが、、。
尚、外部情報から得た範囲では、この丘陵上が城域とされるといった事でもあり、遅くに訪れた事もあって北西側の山上までは踏破出来なかったが、山上まで踏破すれば遺構もこの限りではなかったのかも知れない。窺う限りでは特別技巧を採り入れた遺構が存在する城跡では無かったが、お手軽感からも興味を持たれた方にはお薦め出来ようか、、。個人的には謎の山城の方が探索心を煽られた事もあって、山城としての醍醐味は感じられたのだが、、、
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