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2009年11月18日 (水)

扇山城跡(京都府福知山市)

城跡は福知山市夜久野町井田にあって、標高225mの「扇山」山上に位置しており、先にリポート掲載を終えた千原城からも、充分望むことが可能な位置にある。この山城も城史に関しての情報は皆無であるが、衣川氏が居城とした千原城を、当時では山上郭からは充分望めた(現状では木々に遮られ不可能)こと、あるいは古来の街道が扇山東側の川沿いにあった可能性を考えれば、自ずと有事の際には千原城(本城)に、事を逸早く伝達出来た物見(狼煙台)砦、あるいは最前線における出城とも窺えるものである(推察)。

城跡へは、千原東城を起点とすれば分かり易いが、東城からも直ぐ望める北側の川を隔てた、通信施設のある場所が城跡への登山口となる。この山道はかつて南尾根先端にあった薬師寺跡まで(15分前後)道が繋がっており、そこから郭跡とも見受けられる、尾根上の平坦地形を窺いながら尾根に沿って上れば、登山口から山頂までは藪漕ぎもなく、ゆっくり上っても30分内で到達可能となっている。もちろんルート地形図に記された、西側の林道からも可能とは思えるが、見るからに長い距離、あるいは山上西側の地形は等高線が非常狭い事からも、凄い斜面が予想されるものでもあり、まだ未訪の方には、迷わず此方からの登山をお薦めしたい。30分は長く感じられようが、薬師寺跡から先は、山上郭手前まで厳しい斜面を上ることはないので、比較的楽な登山である様には感じられた。

Photo_2 登城ルート

7_tozanguti 登山口

1 城跡概念図

10_yakusiji_ato_2 南端の薬師寺跡

14 尾根上の平坦地形

22_horikiri_2 23_horikiri_dorui 堀切見所

25_shukaku_heki 矢竹の隙間に主郭切岸

26_higasi_kaku 東郭

現状(11月)、規模の小さな山上主郭は細い矢竹で覆い尽くされており、内部の様子はほとんど外見から窺う事は困難な状況となっているが、他は地表がほぼ露見しているので、見学に余り支障は来たさない状態にはある。とは言っても、目に留まった城跡遺構は、郭跡を除けば土塁の付随する堀切縦堀かもしれない地形、土橋状の細い移動尾根程度でもあり、見応えのある遺構は皆無に近いものである。しかし山上郭群の周囲はほぼ崖状地形でもあり、この険峻極まりない山上に位置する、城跡の形態そのものが充分見学に値する様には感じられるのである。山上郭のみで考えれば、単体でおよそ15m程度の規模でもあり、物見か狼煙台としての機能しか浮かんで来ないのだが、自然に任せたままの城跡の縄張りは、現状からでも充分把握が可能であり、遺構残存度は案外高いものとも見受けられた。城跡は限りなく無名に近い山城ではあるが、興味を持たれた方、あるいは登山する事に苦がなく、楚々とした山城が好きな山城ファンにのみ、比較的山頂までは迷わず楽に登れる事からも、個人的には薦めしたいとも思えるのである。

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