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2009年11月23日 (月)

松山氏城跡(三重県伊賀市)

城跡は伊賀市青山町比土にあって、既にリポート掲載を終えた龍王山城から見れば、峠を挟んだ北側に位置しており低丘陵先端部にある。この城跡は伊賀にあっては珍しくない、城の居館跡が空堀を挟んで対峙している形態であり、南側が松山氏城、直ぐ北側が早山氏城となっている。

城跡へは先に触れた龍王山城の登城ルートと共通で、国道165号の「阿保」信号を通過した場合、1km西側にあるパチンコ店より右折北上すればよい。ルート図の如く峠を越えれば、謎の店舗(どの様な店か分からない)の手前50m付近に車は停めて(空きスペースはここしかない)、右手側の小高い丘状地形に向いて進入すれば、直ぐ空堀地形とマウンド(土塁か?)地形が目に留まる筈である。ここからは浅い谷状地形を越えれば、直ぐにでも松山氏居館跡の周囲を覆う大土塁が迎えてくれる運びとなる(5分程度)。尚、この城跡は概念図中に示した様に、城跡の西虎口から店舗兼住居の裏庭に、いきなり山道が通じている事からも、店舗経営者の所有する土地とも考えられるので、場合によっては声をかけた方が良いかも分からない。とにかく西側の虎口土塁付近に近寄っただけで番犬が吠え続け、流石に近所迷惑になったとも考えられるので、西側(虎口側)の見学には余り長居はしない方が良いものとは思われる。

1_1 登城ルート

1_2 城跡概念図

10_minami_ukedorui 松山氏 受け土塁見所

30_yagura_1 松山氏 櫓台

20_dorui_4 松山氏 土塁見所

25_dai_karabori 中央大空堀見所

現状(10月)城跡は相当藪化は進行しており、特に松山氏城の郭内はほとんど見通しは利かず、周囲を巡る高土塁と空堀遺構の見学が精一杯の状況となっている。しかし内部の様子は窺い難いが、土塁虎口跡あるいは武者隠し的な受け土塁は明確に判別可能な状態でもあり、土塁背後を巡る空堀と並んで、充分目は楽しませてくれよう。早山氏城の方が状態は比較的ましとは思われるが、郭内部もある程度見通しが利くので、見事な高土塁の切岸、あるいは分厚い土塁上をそのまま歩く事によって、空堀までの高さも体感する事が充分可能な状況となっている。

Haya_kakunai 早山氏 郭内部

Haya_naiheki 早山氏 土塁内壁見所

Haya_koguti 早山氏 土塁虎口見所

Haya_jyoudan_kakugun_9 早山氏 東側郭群

この二城の見所は何と言っても空堀と高低差のある高土塁に尽きとは思われるが、二城に挟まれた幅のある巨大な空堀は、城跡にあっては圧倒的な存在感を誇るものでもある。早山氏の丘陵上東背後側には、土塁で囲まれた郭跡、あるいは空堀地形まで窺う事が出来、更にそれを跨いだ形で、東側には大規模な土塁を伴う郭群が、これでもかと言わんばかりに広い範囲に展開されている。個人的には山城巡り最初となる一回目の早朝訪問でもあり、次の予定を考えれば東側更に北側丘陵上まで探索する事は叶わず、悔しい思いを残しながら城跡を後にしたのだが、これら東側における縄張りも併せたものとすれば、城域は概念図に示したものより、遥かにはみ出ている様には感じられるのである。この二城はあくまで居館と捉えただけのものであり、丘陵上は更に北側にも縄張りは展開されている様にも感じられたので、個人的には再訪の余地を少し残してしまったのが残念な処ではある。評価としては多くの伊賀の城跡とも共通するが、高土塁の魅力あるいは深い空堀は他を圧倒するものでもあり、土塁の残存度及び高さだけで比較するなら、近畿圏では伊賀の城跡に敵う城跡はないものと感じられるのである。

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三重県の山城跡」カテゴリの記事

コメント

三宅播州です。
いつも楽しく拝見させて頂いております
本日はどうしても
お伺いしたいことがありましてコメントさせていただきました。
先日(11月21日)に兵庫県宍粟市の聖山城と
篠の丸城へ訪城いたしました。
今まで300ヶ所近くの山城へ訪城いたしまして
山中でマムシ、カモシカ、サルに遭遇し、
野犬に襲われそうになったり、
熊ともう少しでニアミスする事や、
またイノシシもすぐ近くで走り去っていったことがありました、
ただ先日までに至るまで山ダニの被害にあったり
見たことすらありませんでした。
先日 はじめて聖山城で足にとりついた山ダニを発見し、
その後に篠の丸城へ行き
すばらしくよい状態で残っている遺構を見学し
駐車場へ降りる際さっと首筋を軍手で触った時
軍手をみると山ダニがついており
とても驚かされました
今までたまたま遭遇しなかったのか
それとも山ダニは地域によって
いる地域といない地域があるのか、
ぜひ山城経験豊富なTAKU様に
お伺いしたくコメントさせていただきました。
聖山城はやや草木のあるあたりを
歩きましたが、
篠の丸城についてはとてもよく整備されており
藪地に足を踏み入れた覚えはないのに山ダニが付着していました。
もしよければ山ダニに対策、
(生息する地域や、発生時期、防護手段 虫除けスプレーの有効性など)についてお教えいただけないでしょうか。
よろしくお願い致します。

TAKUです、コメントご拝見しました。
ここ数年の間に、ダニは害獣の繁殖と比例するが如く繁殖を続けていますが、私と同様に播州さんの様に山城を中心に城巡りをされていて、今までダニ被害に逢われなかった事は、正しく奇跡に近いとも思えます。それだけ播州さん自身に運があったとも言えそうですネ。私は特にダニアレルギーを持った体質なので、一度噛み付かれたら完治するには三ヶ月以上かかりますが、二ヶ月前のものは未だに完治しておりません。
これから冬季にかけては比較的ダニも少なくはなりますが、暖冬あるいは害獣が増えている事もあって、季節は関係ないのが現実だと思います。(ただ冬季のダニは動きは鈍い)
ダニの生息する場所で一番多いのは笹(熊笹、シダなどの低い草木)の葉裏で、枯れ葉などを踏んだ時に付着するケースも多々見受けられますので、実際には付着するのは避けて通れないのが現実だとは思います。埃の様に小さな点がズボンに数多く付着しておれば、それは正しくダニの幼虫なので、その親玉はどこかに付着しているはずであり、必ず見つけて払い落とすのが先決だと思います。下山した後には必ず足元からズボンまでチェックして、噛み付かれるまでの水際で防ぐ事が一番大事だとも思われますが、個人的には山城巡りをしていて、ダニの付着していなかった日は、ほとんどないのが現実です。
ダニが多く生息している地域は、害獣(シカ、イノシシ)の繁殖している地域はほぼ全てだとは思われますが、近畿圏ではダニのいない地域(山に限られる)はないものと思えます。特に丹波、但馬、播磨地方の山間部は、相当数のシカが繁殖しており、これがダニの格好の餌食となり、更に繁殖する要因ともなっているので、これからダニ被害が少なくなるという事は、まず考えられ難いと思います。
ダニは低い草木に生息しており、通りすがりの動物に付着するチャンスを窺っているので、個人的にはズボンと靴下の隙間から入って来れない様に、防護としてその隙間を埋めるべく、肘あて用のサポーター(100円ショップにある)をズボンの上から装着しております。これは絶大な効力を発揮してくれております(足元から侵入して噛み付かれる事はまず無い!)が、肌の露出している夏場に、首筋などから偶然体に侵入して来られたら、これは防ぎようはありません、、、、
先に触れた様に、とにかく噛み付かれる前の水際で防ぐ事が肝心で、個人的には一城訪問する度に、こまめに体をチェックしております。
もし噛み付かれたら、帰宅後に風呂に入れば熱いので体から離れるダニもいますが、多くは肌の中に頭から突っ込んでいるので、石鹸で洗っても決して離れる事はありません、取り合えず喰い付かれた場合は、ムヒ(市販の薬の中では最大の効き目があると感じられた)を塗って、少し時間をおいて弱らせておき、ピンセットでゆっくり引き抜くのが一番良い方法だと思います(経験から)、ただその際に少しでも体の一部分を残せば、そこから化膿するケースもあるらしいので、慎重にしなければなりませんが、、、
それからズボンあるいは上着に偶然付着していて、自宅のペットや家族に危害を加えるケースもありますので、帰宅後は玄関先で必ず再チェックし、衣類はそのままの状態で直ぐ洗濯機に持ち込んだ方が良いでしょう。
気分良く山城巡りをしている私達にとっても、現地で山に入って仕事をされている方にとっても、ダニはこれからもスズメバチなどと並んで最大の脅威とも言えますが、私達の様に山城大好き人間にとっては、これは避けて通れないのが現実のようですネ。
取り合えず今まで述べた事は、私自身の経験からの判断でもあり、これが最良の方法と言えるものかどうかは分かりませんが、参考になればとは思います。

三宅播州です
TAKU様丁寧なご返信とアドバイスありがとうございます。
非常に参考になりました。
これまで相当な藪地に足を踏み入れたことにより
先日の状況でダニが付着したことで、
やはり今まで私が山ダニに遭遇しなかったのは奇跡とTAKU様がおっしゃられる通りと思いました。
今後は訪城後のチェックをかかさず行いたいと思います。
肘用のサポーターやもし噛みつかれてしまいましたらムヒを使用してみたいと思います。
今回は山ダニにヒヤりとさせられましたが、
この山城へ行く絶好の季節を活用したいと思います。
今年末からと来年はTAKU様のブログにご紹介されています
広島県の山城へ行ってみたいと思います。
安芸高田市、三次市他 備後地方にも
とてもよい山城が残っているようです 
その際にはTAKU様のブログを参考に訪城したいと思います
(いつも丁寧なブログ記事を訪城時参考にさせていただいております)
ありがとうございました

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