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2009年7月31日 (金)

玄蕃尾城跡(滋賀県伊香郡)

この山城は滋賀県と福井県の県境、標高約450m柳ヶ瀬山(中尾山)の山上に位置しており、柴田勝家のシズガ岳合戦における本陣と伝わる。現在城跡は「国指定史跡」となっている為に数多くのHPサイトや文献で紹介されているので、山城ファンのみならず史跡見学者も数多く訪れる事からも、当然既に訪問された方も多いとは思われるが、まだ未訪でこれから訪問の準備にある方の為に簡単な現況報告と見学後の感想を述べさせて頂く。

この山城を語り出すと限がないのだが、現在近畿圏内における山城、あるいはもっと狭い範囲で土塁城だけを対象とすれば、これだけの遺構残存度、遺構整備保全状態の良さ、更に技巧を駆使した素晴らしい縄張りプランを誇る城跡は他には見当たらないと思える。他の大多数の山城を圧倒していると言っても過言ではなく、個人的に現状を見る限り賛辞の言葉を失うほどでもあり、この復元整備された状態の良さは絶賛に値するとも思えた。これだけ褒めれば未訪の方には城跡の状態あるいは値打ちを少しは分かって頂けるとは思うが、それだけ見学する価値のある山城あるいは史跡と言う事になろうか。見所を挙げれば縄張りプランそのものでもあり、郭間の虎口は全て食い違い土塁又は空堀土橋が備わっており、侵入者を簡単には寄せ付けない工夫が施されている。これだけの高所にありながらも土塁と空堀(横堀)を駆使して築かれたこの山城は当時の臨戦状態を物語るものかもしれないが、判別出来る遺構の機能を想像しながら見て回れば、より一層見学も楽しいものになりそうに思えた。

1g_2 登城ルート

2_1 現地案内板より

3g 城跡概念図

6_minami_kaku_dorui 南郭西側の土塁

9_nakakaku_dorui_hori 中郭手前の空堀

12_nakakaku_yori_minami_dorui 土塁囲いの中郭

13_naka_yori_minamikaku 中郭より南郭

17_minami_umadasi_1 南馬出しと空堀

21_yaguradai 主郭櫓台

22_shukaku_nai_yori_koguti 主郭より虎口方向

23_kitakaku_koguti 北郭と虎口

29_kitakaku_nisi_hori_1

北郭西側の空堀土塁

現状(11月)城跡は画像を見て頂ければお分かりの様に、木々に葉は生い茂ってはいるが見通しも利き、郭全体像も充分視認出来る状態でもあり、現地縄張り図に記載された遺構はほぼ判別確認出来る状態にはある。自作概念図に示した範囲が歩き回れた範囲であり遺構を確認出来た範囲でもあるが、当然冬季あるいは冬枯れ後の訪問においては更に状態は良いものと思われるので、恐らく目に留まる遺構もこの限りではないのかも分からない。ただ現状レベルでこれだけのものが見学出来るのであれば、四季を問わず充分納得のいく見学が可能な城跡とは目に映ったが、、。

城跡へはルート図に示した様に国道365号で北上した場合、「柳ヶ瀬トンネル」を抜けて直ぐ右折(逆進する形になる)して右方向に進行すれば、自ずと林道に繋がり駐車場までは難なく到達出来る。140号で東進した場合はトンネル手前で直ぐ左折(右方向)すれば良い。駐車場から登山道に任せて上れば、20分~30分で山上までは到達出来るはずである。

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コメント

こんにちは三宅播州です
いつも楽しく拝見させていただいております
玄蕃尾城は私も今年の3月頃に訪城し、遺構のスケールの大きさと保存状況の素晴らしさに驚きました。私は滋賀県の城にはあまり多く訪城できていませんがとてもよい城がたくさん残っていると思います。相変わらず暑い日が続きますが頑張ってください

TAKUです、コメントご拝見しました。
個人的には滋賀県の山城も数多く訪問しているのですが、何分相当時代が遡る為に過去に訪れた時のルートは非常に曖昧なものになっていると思われます、登山道あるいは遺構なども消失している恐れがある事からも、確認の為の再訪は余儀なくされそうです。
最近は雨が連続しているので山城をお訪れる回数も減っておりますが、播州さんもお元気そうで何よりです。コメントを下さるということは元気に山城巡りされている証しでもあり、御同胞のご活躍は私自身の励みにもなります。
玄蕃尾城跡へは、時期的に播州さんより私の方が数ヶ月先に訪れたみたいですね、恐らく播州さんの訪れられた冬枯れ後の方が、更に状態は良かったものとは思います。それにしても遠距離訪問である事から長い間訪問を先延ばしにしておりましたが、これほどの山城とは思ってもおりませんでした、山城でこれほどの感動を覚えたのは、若かりし頃訪れた但馬竹田城を初めとして、現在に至るまでそう多くは見当たりません。今まで訪問した山城の中にも規模は小さくても保存整備さえすればこの山城と同等か、あるいはそれ以上の残存度を誇る城跡を数多く見て来ましたが、史跡として認定されていないままの城跡は現在ほぼ自然同化の一途を辿っています。非常に残念な事とは思いますが、個人的にはどうする事も出来ず、せいぜいブログの中で訴え続けて行くしか方法がないのが現実のようですネ、、、。
播州さんもまだまだ蒸し暑さの続く中、どうぞお変わりなく頑張ってください。

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