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2009年3月15日 (日)

丹波金山城跡(兵庫県篠山市)

城跡は篠山市追入にあって標高537m(比高300m)の険峻極まりない金山山頂に位置している。国道176号から鐘ヶ坂トンネル手前にある追入神社を目指せば分かり易く辿り着く事が出来るが、登山口は追入神社の少し南側にあり案内道標も設置されているので直ぐ見つけることが出来る。山上には景勝「鬼の架け橋」がある事からも登山客も多く訪れる様だが、見る限りでは駐車場は完備されていなかったので車は付近に路駐となる。

京都府にある周山城と並んで明智の築城として名を馳せており、現地説明板に記載されていた様に八上城と黒井城の連携を阻止するが為にこの地を選んで築かれた事は立地上からも自ずと察しは付く。既にリポート掲載済である周山城とは臨戦時(丹波衆)あるいは最前線といった当時の状況もあってか、規模も縄張り妙味も普請における労働力も比較にはならないと思われるが、山上に残存する無骨な石垣は当時を語るには充分過ぎるほどの遺構でもあり、山城ファンにとっては30分~40分かけて登ってもこの石垣を見るだけで疲れは一掃される様にも思われる。

1route1 登城ルート

2z 現地案内板

3k 城跡概念図

個人的にも三度目となる今回の訪城は山登りを楽しむのが一番の目的であり、更に石垣跡が前回訪れた数年前よりどこまで自然保持されているのか興味があった事によるものでもある。現状(三月)城跡は過去の訪問時より遥かに素晴らしい整備状態でもあり、中腹に位置する整備保持された園林寺跡から規模の大きい馬場跡を通過して、山上郭に至るまでの概念図に示した城跡遺構はほぼ判別確認出来る状態にあるが、規模の大きい山上東郭までは整備が行き届いておらず、下草も雑木も相当蔓延っている状況にある。此方は自然岩がゴロゴロしている郭跡でもあり、外見からは自然地形としか目に映らないが郭内に入れば削平は行き届いており、更に郭の東側先端まで足を延ばせば切岸、あるいは虎口、虎口郭、帯郭などの遺構も窺う事が出来る。

この山城は周山城と並んで明智以後改修はされていない様にも見受けられ、縄張りも城跡遺構もほぼ当時の状態のまま、あるいは風化されるままで現在に至ったものと思われるが、石垣跡だけに限って言えば五世紀に渡る風雪あるいは自然災害を乗り越えよくぞここまで自然保持されたものである。数年振りに訪れたこの山城の山頂に一人佇めば城跡を独り占めした気分にもなれ、更に当時の過酷な戦国期を生き抜いた人達の情感にまでも触れそうに思えるのである。はかなくも天下を取り損なった明智のこの城跡は未だ戦国ロマンに包まれており、険峻な山容も加味すれば正しく「天空の城」そのものの様に感じられた、登山も山城見学も両方堪能する事が出来る貴重な城跡の一つである。

17_koguti_dorui 馬場虎口土塁見所

19_baba 馬場跡

23_shukaku_higasigawa 山上主郭の現状

29_koguti_isigaki_2 北虎口付近の石垣見所

27_minamiheki_isigaki_2 32_seinan_isi 残存石垣見所

46_higasikaku_hasi_1 山上東郭群

36_oni_kakehasi_1 西郭の景勝鬼の架け橋

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コメント

三宅播州です。いつも楽しく拝見させていただいております。周山城や金山城やその他紹介されている各地の著名な城も、今まで自分が訪れていても見落としたヶ所も多くTAKUさんの城跡概念図を拝見し再び訪城し、自分が見落としていた遺構の再確認にができました。このような著名な城においてもとても山城賛歌は参考になります。これからもがんばってください。

TAKUです、少しでも作図がお役に立てたのであれば非常に嬉しい限りです。今年の山城は多くのダニで悩まされそうな予感がしますが、めげずに頑張るつもりです。

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