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2009年2月23日 (月)

観音寺城跡(京都府福知山市)

京都府福知山市観音寺にあって、アジサイ寺でも有名な観音寺の南背後の尾根先端に位置する山城。大槻将監の居城と伝わり当時綾部一帯を支配していた高城、高津八幡城主でもあった大槻氏一族の城跡とみてまず間違いのない処か、、

城跡へは綾部市内を東西に結ぶ県道8号に進入する事が先決、この県道を走れば東西どちらからでも観音寺地区道路沿いに案内標識が設置されているので寺院までは迷わず辿り着ける。寺院の南側背後の集合墓地まで上れば墓参用駐車場もあり、其の背後より南東側に向いて直登すれば藪漕ぎもなく10分程度あれば主郭に到達する事が出来る。

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登城ルート

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県道より遠望

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城跡概念図

現状(二月)城跡は藪化進行中ではあるが移動に難渋する事も無く、地表は相当風化が激しく凸凹としているが遺構の判別確認に支障を来たす状態にまでは至ってはいない。主要二郭で形成される本郭群で目立った遺構は目に留まらなかったが、唯一主郭への中央上り土塁虎口は切岸と並んで全体像が拝めもので中々見応えを感じる事は出来た、更に主郭櫓台を越えて南東側山上へと足を延ばせば二連の堀切を経て直ぐ規模の比較的大きい南郭群となる。ここから更に山上までは空堀道が通じているので、それに沿って上れば自作概念図に示す大空堀(凄い!)、土塁郭、更に連続する縦堀群が目を楽しませてくれる事になるが、この縦堀群のある付近の山上物見から北郭群までが今回の地図上からの踏破計画でもあり、探索はここ山上物見までとして当初の予定通り下山と相成った。更に南東側へは尾根道が遠く高嶽(標高416m)の山頂までも繋がっている様でもあり、郭跡もその尾根上に点在している様にも思われたが推察の域は出ないものでもある。

今回の訪問結果感じられた事は観音寺城は尾根先端部の二郭だけの城跡にあらず、遠く南東側山上までも縄張りに取り込んだ相当な城域を持つ、しかも縄張り妙味も尽きる事の無い山城であったと言う事である。中腹に位置する本郭群の自然任せの残存度の高い遺構にも魅力が感じられるが、更に南東山上に至るまでにこれだけの城跡遺構が残存していたとは驚くより他無いのが現実でもあり、時間に余裕のある方は是非山上近くまで足を延ばして頂き大空堀、縦堀群以外にも探せばまだ見つかりそうにも思える大槻氏の山城遺構を味わって頂きたいと思うのが本音でもある。

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北側大手土塁虎口

9_fuku_kaku_2 副郭より主郭

11_shukaku_nobori_koguti 主郭へ上り土塁見所

12_shukaku_heki 主郭切岸

18_yagura_heki_1 櫓台の背後土塁

30_minami_dorui_dan 南郭群

35_dai_karabori_2 大空堀見所

38_sanjyou_kita_kaku 山上北郭群

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