亀山城跡(広島県庄原市)
広島県庄原市東城町小奴可(オヌカ)にあってJR小奴可駅からは国道314号を隔てた南西側の丘陵上が城跡、この地方では県指定天然記念物「要害桜」のある事でも有名。城史に関しての詳細は不明
城跡へは中国自動車道を「東城」ICで降りれば国道314号を北上する、そのまま小奴可地区に入れば警察署を目指してルート図の如く進行すれば、付近に「要害桜」の案内も出ているので城跡へは自ずと到達出来る。「要害桜」のある畑地は当時においても城域の一部であるとも見受けられ、そこからは既に堀切あるいは当時のものとも思える石垣跡などが少し見え隠れしているのが見て取れる。
現状(4月)城跡は整備されているので、史跡として一般客の訪れる主郭及び二の丸までは木々も少なく良い状態が保持されているが、本来遺構見学をする目的で訪問する者にとっては、少し藪化は進行中ではあるが、主郭から堀切を挟んだ南側の遺構群(屋敷跡)が見学の対象になるものと思われる。此方には土塁、空堀、石垣跡などの遺構が目白押しとなっており、相当地表風化も進行しているので郭境あるいは形状などの判別はし辛くなっているが見所は多く、高さは失われているがうねうねした空堀を伴う土塁、あるいは櫓台とも思える大土塁、まだ深さの残る空堀、郭を形成する石垣跡の一部、三重構造の土塁を伴う空堀などは明確に判別可能でもある。更に南側に向いても丘陵上相当長く繋がっていそうにも見受けられたが、次の予定を考えれば長居は出来ず踏破は断念するに至る。
この城跡に関しては予想を越えた遺構群にも巡り会え、もう少し時間をかけて縄張り全体像が浮かび上がるまで見学したかったのだが、それも出来ずに非常に残念な思いで城跡を後にする事になった。最後に城跡を個人的に評価するとすれば、「主郭南側に位置する屋敷跡の遺構群は、当時を物語る上においては一見の価値に値するものである」と言い切れる。
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