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2008年12月19日 (金)

大上西ノ山城跡(兵庫県篠山市)

兵庫県篠山市大上にあって、先にリポート掲載を終えた武路城跡とは南側に延びる尾根を共有しており、その丘陵地でもある尾根先端が城跡であり、明智の八上城攻略の為の向城と伝わる。

城跡へは武路城跡を起点にすれば分かり易く、ルート図の如く佐佐婆神社の横を通過して西側の山道から城跡へと向えば、5分もあれば城域でもある北出郭と呼べる削平地に辿り着ける。基本的には城跡のある丘陵地の東民家側、あるいは南端のどこから取り付いてもすぐ上れるのだが、個人所有の山とも見受けられるので、人の目も気にせず入山出来る民家の無い此方側からの登城をお薦めしたい。

現状(12月)城跡は到達地点である出郭周辺は竹林地帯あるいは雑木も生い茂っているが、北端に位置する大堀切を越えて主郭側に向うほど状態はましでもあり、現存する遺構群はほぼ判別確認可能な状態となっている。この城跡の最大の見所は南北丘陵上を分断する三本の大堀切、及び主郭西側に設けられた六本の連続する縦堀群に尽きるのではないかと思われるが、縦堀群は相当埋もれながらも形状は遺し、それに付随している土塁跡、横堀跡も僅かながら当時の状態を留めている状態である。縄張りとしては北端の堀切を越えて更に北側に向いて規模の大きい削平地が繋がっているが、削平のみで切岸処理はされていない様に見受けられた。基本的には広大な規模を持つ単郭構造の大味な城跡なのであるが、櫓台とも見受けられる二箇所の主郭隅には横矢構造も窺え、随所に考えさせられる技巧が施されているのが窺えた。

流石に明知の関与した城だけあって、石垣城としては周山、金山、福知山、亀岡、須知城と完成度の高い素晴らしい城跡が多いのだが、土塁城としても法貴山城と同様に堀切が多用されており、技巧を伴った堀切構造からも城跡に先進性を感じ取る事が出来る。篠山から丹波地区周辺にかけての城跡とは異なり、他に類を見ないほどの形態でもあり、ひときわ異彩を放っている様にも感じられる。正に明智入魂の城跡と言えるのではないだろうか。残存状態も比較的良く、丘城でありながら人の手の余り入っていない様にも見受けられるこの城跡の堀切群は、正しく一見の価値に値する遺構と言えるものである。

尚、城跡すぐ東側に位置する大上東平城についての現況報告は、まとまり次第掲載の予定

1ooue 登城ルート

5_1_2 進入路

3ooue 城跡概念図

15_dai_horikiri_2 主郭北堀切見所

16_nisi_sita_yori_dai_horikiri 西より堀切土塁

14_horikiri_yori_yagura_heki_1 主郭櫓台切岸

20_shukaku 主郭北側

21_shukaku_1 主郭南側

25_nisi_karabori_dorui 西横堀と土塁跡見所

26_tatebori_e_2 縦堀上部見所

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