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2008年11月14日 (金)

布施城跡(奈良県葛城市)

奈良県葛城市新庄町寺口にあって、この地域では有名な二塚古墳からは西側に位置する山の尾根上が城跡、布施氏の居城と伝わるが詳細は不明。

城跡へは葛城市内を南北に走る県道30号の「大田南」交差点より一般道254号へ乗り継ぎ、二塚古墳を目指せば分かり易い。古墳手前に浄願寺があるので道路沿いの駐車場を借り、後はルート図の如く西側に向いて上れば山上主郭まで(1.4km)は辿り着ける。途中に数箇所道路分岐点があるが、案内道標も設置されていないので、ほぼ図に示す赤線通りに進めば間違いないだろう。

しかしこの城跡の城域の広さは半端ではなく、東西尾根上斜面には郭跡が隙間無く麓近くまで配置されており、大手と見受けられる登山道中の沢沿いには石垣跡の残る屋敷跡段郭群、更に東出郭(砦)と呼ぶべく郭群が目を光らしている。現状(三月)城跡は冬枯れのせいもあり下草は少なく、植林地である事からも、ある程度見通しは良く遺構の判別確認は容易に出来る状態にある。見所は東西尾根上斜面を埋め尽くした三十段にも及ぶ郭跡で、どれも残存状態が比較的良く、しかも狭小な空間は余り見受けられず、郭占有面積は相当なものに値する。縄張り内にある遺構としては土塁(櫓台)、空堀、堀切、郭切岸などが明確に見て取れる遺構群であるが、山上主郭の西大堀切を挟み背後を固める郭群から始まって、東麓の郭跡までは次から次へと目を楽しませてくれる。2_1route

登城ルート

4_tozanguti 麓登山道標

70demaru_nawa 東麓の屋敷跡及び砦跡と見受けられる地域の概念図

8_yasiki_kaku_isi_6 屋敷跡の石垣

17 15_demaru_top 東砦跡

時間的な関係で二塚古墳に繋がる枝尾根、それの北東側枝尾根、本郭東南側枝尾根までは見て回る事が出来なかったが、恐らく郭の展開は成されているように推察される。この城跡を全て見て回るとすると恐らく半日は充分掛かってしまうだろう、それほど見所も多く城域も広そうに見受けられる。兵庫県の丹波周辺ではこの様な連郭式山城は数多く見られるが、奈良県においては地形を生かした変則的な縄張りを持つ山城か、あるいは方形主郭を中心に置いた城跡が多いので、この布施城跡においては別な意味で新鮮さを感じ取ることが出来る。

個人的には山登りも含めて東砦跡から登山道を南西側から大回りで葛城山縦走路に出て、布施城の更に西側の山頂から中腹付近まで踏破したが、削平跡の窺える広い平坦地形あるいは土塁、石垣跡の残存する明確に砦跡(地図上で示すのが難しい)と断言出来る郭跡を谷沿いで確認する事が出来た。自分の目に狂いが無ければ城域は山頂周辺のここまでにも及んでいるのである。再訪の余地を残してしまった事で、逆に次に踏破するルートをシュミレーションするのが今から楽しみになって来るのだが、山登りを楽しみながら戦国期山城遺構も味わう事の出来る推奨出来る城跡である。

40_shukaku_yaguradai 主郭

38_haigo_daihorikiri 主郭背後の大堀切

45_gedan_yori_shukaku_1 主郭下段より

58_hiroi_kaku_1 64_kaku 68_dankaku_heki 尾根上に連なる段郭群

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