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2008年11月22日 (土)

田能城跡(大阪府高槻市)

 大阪府高槻市田能にあって、桂香寺の北背後に聳える標高478m(比高140m)の山の山上が城跡、城史に関しての詳細は不明。

城跡へは阪神側から向う場合は国道171号に進入する事が先決、その後は枚方亀岡線6号へ乗り継ぎ、そのまま道任せで北上を続け、田能集落に入れば樫田郵便局で分岐点となる733号に左折針路変更、そのまま少し走れば直登口として選んだ桂香寺への道が見えてくる。車は案外周辺を探せば路駐出来るので、後は図に示す寺院上り道の右手に見える民家の間から取り付き、そのまま踏み跡を辿りひたすら山上を目指せば、25分程度で最高所に位置する主郭までは辿り着ける。

山上に到達するまでには異様に広い傾斜面が延々と続き、明らかに削平地と見受けられる郭跡がある場所から、かなり主郭に近付いている事は分かる。現状、直登道中においては枯れ枝は多く地表は相当荒れているが、木々も生い茂っている訳でもなく、藪漕ぎが無い分には案外楽に登れる。山上郭群はほぼ三郭で形成されるシンプルな縄張りであり、現状相当荒れ放題ではあるが、ある程度見通しも良いので空堀土塁跡、縦堀、虎口跡と少ない遺構ではあるが、判別確認は可能な状態にある。古い形態の山城と見受けられ、技巧的な遺構には期待出来ず、見る限りではこの山城が戦国期まで機能していた様にはとても思えないものである。真南側に少し下りれば雑木藪の中に広大な削平地が存在するが、かつての居館跡か、あるいは馬場跡とも想像出来そうである。

城跡に見応えのある遺構はないが、山上に到達するまでに膨らむ期待感、あるいは探索する事の楽しみは、山城でなければ決して味わえないものでもあり、この城跡もそれを感じる事が出来る山城の一つである。

1route_2 登城ルート

4enbou 南東側より遠望

10_sinnyuuro 進入口

3 城跡概念図

14_nanntou_kaku_1 南東郭

16_minami_gedan 主郭切岸

21_shukaku 主郭

23_shukaku_yori_kitakaku 主郭より北帯郭

26_nisi_obi_karabori_1 主郭西側の空堀土塁跡

30_kita_heki 北郭と北側切岸急斜面

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