鹿伏兎城跡(三重県亀山市)
三重県亀山市関町加太市場にあって、JR加太駅に隣接する神福寺の北西側に聳える山の山上が城跡、もちろん名前の如く加太氏の居城と伝わり寺院は居館跡とされるが、近年の発掘調査によっては西側地点が推察居館地域とされている様である。
城跡へは県指定史跡でありながら明確な登山道は現状では見当たらなかった、仮にあったとしても道標などは期待出来ず、現状を見る限りにおいては荒れて踏み跡すらないと推察される。もちろん最初から登山道には期待していなかったので寺院西側の居館推定地とされる谷状地形から北側に取り付き直登を敢行するが、この付近には石組み井戸跡及び屋敷跡群も残っており、当然これらは当時の遺構の様には見受けられた。
結果的に20分~30分程度は斜面との格闘になったが、そのお陰で南出郭あるいは尾根上の郭跡などは確認する事が出来たので幸いではあった。結果的には城跡へどの様な経路で上ったのかは見当が付き難く、未訪の方へのルート説明にはならないのだが一応登山における現況報告とさせてもらう。(現状アドバイス出来る事は西側屋敷跡から迷わず北側斜面に向いて上れば間違いなく南出郭には到達出来る)
現状(11月)山上郭群は荒れ放題となっており地表の風化も激しく、視認に困難な状態にまでは至ってはいないが相当な藪化進行状態にある、しかし最大の見所でもある石垣跡、石組み井戸跡、土塁虎口跡などは充分な状態で残存しており、ここまで登って来た甲斐はあったと胸を撫で下ろす。規模はさほど大きくは無いが見応えは抜群!低山ではあるが険峻さを以って人を寄せ付けず、これぞ山城と呼ぶに相応しい城跡と言える。
南尾根の土橋
下山時においては登山道らしき山道が西虎口から下に向いて通じていたので、これで楽に下山出来ると思ったのだが、途中から山道は消えて再び谷に向いての急斜面を下りる羽目になった。何とか最初の屋敷跡群までは降り立つ事が出来たが、県指定史跡であるならもう少し登山道は整備してくれても良いのではないだろうか。
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