上赤坂城跡(大阪府南河内郡)
大阪府南河内郡千早赤坂村桐山にあって、この地方においては千早城跡と並んで名前の知れている城跡でもあり、登山遊歩道も整備されているので山城ファンのみならず登山客も多く訪れる城跡である。楠木正成の築城として名を馳せているが、この広域に渡る上赤坂城を中心に広大な地域まで城塞群は及んでおり、正に巨大な山城ネットワークを誇っている。
城跡へは大阪市内側から移動した場合、国道309号に入り一般道705号へ右折、少し走れば下赤坂城跡もあるので(城跡碑がある程度で雰囲気のみ)ついでに寄り、後はルート図の如く進行すれば登山口までは辿り着ける。
登山口には駐車場もあり、そこから歩けばすぐに城域とも見受けられ、土塁虎口跡から始まり三ノ城戸口を通過して20分内で山上主郭までは到達できるが、それまでには四、五段の郭で形成される二の丸跡(東郭群)があり、ここには北西側に空堀及び櫓台の様な大土塁も存在しているので是非寄る必要があるだろう。現状(11月)二の丸は主郭以外は相当藪化しており外見から郭跡を確認するのが精一杯ではあるが、郭跡以外の空堀の判別確認は容易に出来る状態である。本郭跡は二の丸からはすぐの距離にあり茶碗原を通過して斜面を上れば南北に長く広い山上主郭に辿り着ける。主郭も現状石碑のある郭内及び帯郭を除けばほぼ雑木に覆われているが確認だけであるなら支障は来たさない。これだけの城跡であれば縦堀群も備わっているものと推察されるが現状の藪を見れば中々踏み入るには勇気がいる。
この山城を感じたまま一言で説明するのであれば「凄い!」と言った言葉しか浮かんで来ない。
主郭南側の二重堀切を通過すれば、更に小規模な山城の一城にも匹敵する南砦跡があり、時間的にはそれほど要さないので寄ってみる価値はありそうに思われる。ここでは大堀切、尾根上の段郭跡、縦堀、大土塁などの遺構を眼にする事が出来る。
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