能勢三草山城跡(大阪府豊能郡)
大阪府豊能郡能勢町長谷、神山にあって兵庫県との県境にあり美しい形を持つ三草山(標高564m)山頂が城跡。西側の山を下りた地の登山口にあたる才の神峠には戦国期において塩川氏の合戦が伝わるが詳細は不明、城跡は戦国期以前より成立しており最終的には塩川氏の支城あるいは前線基地として機能していたものかも知れない。
城跡へは能勢神山集落よりルート図の如く才の神峠を目指す、集落を縫いながら上る道は相当狭い車道になるが到着すれば小型車の二台分位のスペースがあるのでここに路駐すればそのまま登山口より自然地形に近い郭跡を数箇所確認しながら20分程度で山上まで到達出来る。尚、才の神峠までには数通りの道があるが何れも相当狭い道なのでどれを利用しても一緒かもしれないが西側から大回りして上る道が一番なだらかで上り易いと思われる。麓から歩くなら「ゼフィルスの森」経由の登山遊歩道が神山集落より通じているので時間は要すが登れる筈である
城跡はほぼ山上全域を占める単郭構造の削平地となっており土塁跡などは認められないが相当な規模を所有している。東側斜面を下りると数段にも重なり合う東郭群に出くわすが、ここには壁面が石垣で覆われていた跡が窺え崩落石や石垣痕を至る所で眼にする事が出来る。この遺構は近世の寺院跡の可能性もあるので当時の遺構とはっきり断言は出来ないが、縄張り的に見れば当然東側も城域に入ると思われるので郭跡としてはまず間違いの無い処であろうか、後は見る者の確認判断によって納得してもらうしかないのが現状である。
本来は山歩きを楽しみ歴史を尋ねる程度の訪城で期待はしていなかったが山頂主郭以外で思わぬ遺構群に出会う事が出来、山城を味わう上でも充分な満足感を得る事が出来た。細部にまで眼を凝らせばまだまだ多くの見所を見出す事の出来る城跡と言えるか、、
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