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2008年8月 3日 (日)

御影山城跡(京都府亀岡市)

京都府亀岡市千歳町出雲にあって丹波地方においては有名な出雲大神宮の背後に聳える御神体山とされている御影山の山上が城跡

城跡へは亀岡市内からでは国道9号を北上し千原の信号を右折して直進、橋を越えれば方角的には神宮に向かって真直ぐ走っているので標識さえ見つければ辿り着ける。個人的にはこの山から湧き出す真名井の水を何度も汲みに来ている手前、何時でも登れる機会はあったのだがなぜか先延ばしにしておりやっと今回登ってみる気になった。山上へは社殿東側背後より登り始め途中の岩石祭祀の象徴である磐坐までは山道があるがそこからは徐々に山道は消えていくので、とにかく山頂を目指して急斜面を這うように上っていくしか手がない。これは相当な斜面を覚悟して登らなければならないが現在登っているのは天然の要害と呼ぶに相応しい山城なのである。リスクを背負うのは仕方のないことか、、、30分斜面と格闘の末やっと西端郭跡に辿り着いた。

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登城ルート

城史に関しては丹波平定後の負け組みの城跡のほとんどがそうであるようにこの城跡も負け組みとして詳細な歴史は分かっていない様である、この城跡に拠ったと思われる柳本氏は丹波守護代の内藤氏の傘下であったと思われるが柳本氏は神尾山に巨大な山城を築き上げているので案外こちらは規模から察しても支城かも知れない。3m2

城跡概念図

城跡は最初に到達した西端郭跡から六段の郭跡が主郭まで連なっており意外に個々の郭規模は大きく、しかも高い切岸を伴っているので相当見応えもあり迫力もある。主郭までに至る郭壁には随所に石垣跡が残存しており、つい往時の険峻な山上にある石垣城を想像させられてしまった。最高所にあたる主郭には櫓台と見受けられる土塁の高まりもありその東背後にはこの城跡一番の見所でもある尾根を分断する二重堀切が備わっている、この堀切が縦堀となって下まで落ち込んでいく様は正に圧巻である。外見からの判断より規模は大きく、とにかく山城の魅力に満ち溢れた城跡である事は確かである。苦労して登り切った後には大きな感動が待ち構えている事を改めて知らされた城跡でもある。

現状真夏であるにもかかわらず意外に藪化も進んでおらず遺構の確認判別は容易である、冬季の訪問となれば下草も無くなり更に動き回り易く見て回りやすい状態になると思われる。

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西端郭6

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西郭4

36_kaku2_yori_1heki_isi_1西郭1の石垣跡

45_shukaku_isi 主郭壁の石垣跡

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堀切土橋

55_daihorikiri_158_2jyuu_horikiri_2_2 二重堀切見所

 

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コメント

神域として立ち入り禁止って書いてあったのですが、どうやったら上がれるのでしょうか…

数年前と状況が少し変わったものと思われますが、神域としての立て札がある以上、社務所で城跡見学する事を理解して頂き、許可を得て上るのが賢明かと思います。

教えていただきありがとうございます。そうしてみますね(^_^

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