報恩寺城跡(京都府福知山市)
京都府福知山市報恩寺にあって集落内では南西に位置する城跡、私市城からは北西側の目と鼻の先の距離にある。
城跡の多いこの福知山から綾部にあってはこの城跡もほぼ詳細は不明、片岡氏の居城とだけあるが遠く諏訪を発祥の地とする物部城主上原氏との確執抗争は史上にも残されている。
城跡へは集落の南端にある道路沿いの南部公民館からスタートすると分かり易い、この辺りは小字名で城の内となっており地名の如く既に当時の城内である事が分かる。公民館からはそのまま西に向かう道があるがその先奥の小高い丘が郭跡となっており非常に分かり易い、そのまま竹林に入ると切岸が見えてくるがこれを登り切ると城跡らしい規模の大きい郭跡に辿り着く。便宜上ここでは三の丸とするがこの郭は二の丸を半周取り巻く広い郭跡で、その上段に位置する二の丸は築城時にも近い様な素晴らしい切岸を伴っている。更にその上段が主郭と呼べる最高所に当たる郭で背後には土塁も備わっている、現在石碑が建立されているが何かこの城跡にまつわるものかも知れない。土塁を越えればすぐ真下には規模の大きい郭跡があり先端には土塁も窺われる。
城跡全体を考えれば主郭を中心に置きこじんまりとまとまった縄張りであるが郭配置には変化を持たせ切岸には段差を設けてより複雑に見せている、特に郭個々の切岸は残存状態もよく500年近く時を経たものには見えず見る者に感動すら与えてくれるものである。残存状態もさることながら単純にして複雑な縄張りも期待以上のもので予想外に楽しむ事が出来た城跡である。
公民館からの進入路
北西郭の奥土塁
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